箱根駅伝。
新春恒例のスポーツイベントの中でも、特に注目度の高い競技ではないでしょうか。
1月2日、3日と、朝から昼過ぎまでずっとテレビ中継されています。
元旦が明けての2日、3日の朝からですので、
自宅や実家で朝からテレビをつけている家庭が多いと思います。
私も子どもの頃から箱根駅伝を見るのが当たり前の生活を送っていました。
国民の注目スポーツですので、この大舞台で襷をつなぎたい選手はたくさんいます。
高校球児の甲子園と同様に、
正月の箱根駅伝は聖地化していると言っても過言ではありません。
箱根駅伝に出場できるのは、前年大会でシード権を獲得した10校に加え、
予選会を勝ち抜いた10校、そこに関東学生連合の合計21チームです。
その箱根駅伝の出場を争う予選会が、先日開催されました。
10校の出場枠を目指して43校が参加し、
各チーム最大12名が20キロ超の距離を走り、
上位10人の合計タイムで争われます。
今年の大会はこの季節にしては異常気象とも言える暑さ。
スタート時の気温は23℃。
競技中は25℃を超える気温となり、選手たちの疲労も大きなものでした。
普段から鍛え上げている選手たちでさえ、予想以上の気温となり体力を消耗。
脱水症状に見舞われて途中棄権する選手も続出するなど、
過酷な予選会になりました。
チームのエースと言われる選手が先頭集団で走り時間を稼ぐ。
チームで集団になり、ペースを合わせてお互いを鼓舞しながら走る。
控えに回った選手たちは沿道から他チームとのタイム差を伝え応援する。
監督、コーチも様々な地点を駆け回り、状況に応じて作戦変更を伝達する。
各チームの戦略と、その時々に合わせた臨機応変な対応、そして選手への応援。
チーム一丸となって本戦出場を目指している姿がありました。
そして迎えた結果発表。
出場が確定し抱き合って喜び涙を流す姿が見られた一方で、
上位10チームに入れず涙する面々も。
今年の10位順天堂大学の記録は11時間1分25秒。
11位の東京農業大学の記録は11時間1分26秒。
その差は僅かに1秒。
大人の足で約半歩の距離。
この1秒の差で正月の大舞台を逃した選手たちの悔しさは想像を絶します。
チームメンバー10人がそれぞれ半歩ずつ、距離を縮められていたら。
自分が最後のゴールで少しだけ粘っていたら。
あの時の給水で少しペースダウンしなければ。
そんな悔しさが溢れていたと思います。
結果は残酷です。もう後戻りはできません。
本戦出場を逃したチームはもう既に来年に向けての戦いが始まっています。
ここまでシビアな状況が仕事で起こっているでしょうか。
どんな世界でも1秒の差はあるはずです。
あの時半歩粘れば良かったと、悔いることのない人生を送っていきたいと、
改めて感じた予選会でした。