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益田 和久

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第165回 誰が決めたルールなのか

2024/05/02

先週のコラムでは、4月に登壇した入社員研修のメインテーマの1つである「ルール、マナー、モラル」について書きました。
ビジネス全般についても様々なルールがあるように、オンラインにもありますね。
一番大事なことはプライバシーへの配慮です。
人によって個人情報に対する考えは違います。
自分が“これくらいはいいだろう”と何気に写真公開やタグ付けをしてしまい、そのことが違うところで問題になってしまうことはよくある話だと思います。

先週の投稿を見た弊社スタッフから「ネチケット」の話がありました。
ネチケットは、ネットとエチケットを組み合わせた合成語です。
インターネット上で節度のあるコミュニケーションをとる上での行動基準であり、インターネットルールとよばれています。
ただエチケットは、”相手が不快にならないための気遣いや心配り” であり、例えば、くちゃくちゃと音を立てて食べない、咳をするときはハンカチで押さえるというような行為です。
本人の良識によるものが大きい。
法的拘束力はないので、モラルに近いと思います。
一般的にはこのネチケット(インターネットルール)は、通信アプリやそのグループサイトを通運営する人がガイドラインをつくっています。
SNSの特定のグループに所属していらっしゃる方は、トップページにルールが明記されるのをご覧になったことがあると思います。
一般的には個人情報(プライバシー)への配慮は勿論のこと、目の前で言えないようなことは書かない、スレッドの流れをよく読んでから書く、差別的発言(ヘイトスピーチ)をしない、グループの主旨に関係ないこと(無意味な発言や宣伝)を投稿しない、といったようなことです。
気心の知れた間柄や価値観やリテラシーが近しいような関係性であれば、ネチケットは気にする必要は感じませんね。
気になる発言があればその場で確認もしやすいですから。

ところがインターネット上が不特定多数の方とのやりとりが多く、違和感を抱くことはしばしばあります。
また先週の投稿でも書いた通り、インターネット社会が進化していくと同時に、ルールやモラルも進化していくので、何がスタンダードなのかがわからなくなることもあります。
この点については、運営する人が動向を見極めながら“一定のルールが必要”と感じた部分は、ガイドラインを決める(変更する)しか方法がないと思っています。
その点でいうと、最近気になっているのが、Facebookでコメント欄に返信をするときに表示される@がつく相手の名前のあとに「さん」をつけることを“常識”とする論調です。
「さん」をつける側からすると、それがネチケットだという理由なのでしょうが、私的には要らないかなと思っています。
メールアドレスの記載欄に「さん」をつけるのと同じような感じでなんだか違和感があります。
むしろ書き込む内容のほうがネチケットとしては重要で、どっちでもいいかなと。
元々この機能が実装されたのは、ある投稿にコメントをした場合、そこに追加で書き込みがある度にコメントした人全員に通知がくるので、それを避けるためだったと記憶しています。
そんなに「さん」が必要ならFacebookが実装すればいいと思うんですけどね。
まあ外国人は「さん」とかはつけませんし。
ちなみに私は「さん」がつけられていなくても何とも思いません。
これも感覚の違いですかね。
ひょっとしたら、以前の投稿で書いた「若者はSNSでは句読点をつけないし、そういった文面に好印象をもたない」と同じなのかもしれません。

いずれにしても、一定の集団があればルールは必要ですし、時の流れで変更すべきものだと思います。
最低限のことは決める必要があるでしょうが、あとはお互いの良識に従って対応していくしかないのかと思います。
ルール、マナー、モラルに関することを商売で取り扱っている立場として、今後は積極的に発信をしながら、その反応をみていきたいと思った今日この頃です。