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岩田 徹

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第175回 横綱相撲

2024/04/19

「下位力士の挑戦を堂々と受けて立ち、少々先に攻められても余裕を持ってしのぎ、
自分の型に持ち込んで危なげなく勝つこと。」
横綱相撲という言葉を調べるとこう出てきます。
最近では相手を圧倒して勝った時に使われることも多いですが、
本来の意味は冒頭に記載したものです。

私が子どもの頃、テレビで見ていた大相撲で言えば、
北の湖関や千代の富士関がそうで、子どもながらにその圧倒的な強さに憧れたものです。
相手に張り手をされようが、立ち合いで変化されようが、堂々と胸を貸しぶつかり、
上手を取ってがっぷり四つに組み、そして寄り切る、投げる。
下位力士からすると目の前に大きく立ちはだかる壁だったと思います。
だからこそ、下位力士が勝った時は金星と言われ、金星を取った力士には報奨金が支給され、
その報奨金は引退するまでずっと支払われるそうです。
それほど横綱に勝つということは困難かつ価値の高いものということでしょう。

少し前の話ですが、サッカー日本代表が挑んだアジアカップ。
絶対的な優勝候補として挑んだ大会で、私も日本が優勝すると信じていました。
しかしご存知の通り結果は準々決勝で敗退。
W杯で優勝を目指すチームがアジアのベスト8で惨敗。
それまで評価が高かった代表チームにも批判のコメントが寄せられました。

試合に挑んだ選手たちが慢心していたとは思いません。
選ばれたメンバーを見ても、ヨーロッパのトップで活躍する選手がズラリ。
日本が負けるとすれば慢心からくる隙と考える人は多く、
選手も当然そう考えていたでしょう。
それでも最高の結果は出ませんでした。

選手個々のレベルは間違いなくアジアNO.1でしょう。
それでも横綱相撲を取るにはまだまだ難しい。
これがW杯予選や本戦でなくて良かったと振り返れるように、
日本代表の活躍を祈るばかりです。

ビジネスにおいても慢心、隙は命取りです。
自社や自分が横綱相撲を取れるレベルなのかどうか。
堂々と横綱相撲を取れるように力をつけ、圧倒的な成果を出したいものです。