第24回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~
2021/05/23
株式会社アドヴァンテージ 中野 尚範 社長(其の4)
3週にわたり、株式会社アドヴァンテージ 代表取締役社長の中野 尚範様にご協力頂きました。
今週は最後の結びとして、私が今回の対談から得た学びと気づき、そして人、組織の育成に活かすためのポイントをお届けします。
今回中野様との対談で感じたことが2つあります。
それは、偶然をチャンスに変える人生の歩み方があるということと、辛く苦しい経験は、のちに大きな糧になるということです。
偶然をチャンスに変える計画的偶発性理論
偶然をチャンスに変える人生の歩み方とは、キャリアデザインで言うところの計画的偶発性理論です。
1999年心理学者のクランボルツ教授によって発表された理論です。
今回の対談でお話し頂いた中野様のキャリアですが、まさにこの理論に当てはまる人生キャリアを歩んでこられています。
将来社長になるんだという漠然とした想いはあったと思いますが、大学生の頃に訪問販売と出会っていなければ、どのような人生を歩んでいたでしょうか。
訪問販売での出会いがなければ、採用ビジネスとは無縁だったかもしれません。
予期せぬ出来事がチャンスとなりその後のキャリアを左右しました。
これは、人のキャリア開発においてとても重要なことではないでしょうか。
参考までに、クランボルツ教授は予期しない出来事(偶発性)を計画するために以下のような行動指針を持つことが大事だと指摘しています。
1 好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける
2 持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力する
3 楽観性(Optimism):何事もポジティブに考える
4 柔軟性(Flexibility):こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる
5 冒険心(Risk Taking):結果がわからなくても挑戦する
辛く苦しい経験は、レジリエンスを高める
そしてもう一つ感じたことは、よく若い頃の苦労は買ってでもした方が良いと言いますが、辛く苦しい経験は、のちに大きな糧になるということです。
中野様はまさに修行期間である訪問販売のキャリアの中でそのようなご経験をされています。
こういったキャリアの礎となる経験が、困難を迎えた時に最大の支えとなるのでしょう。
目標に向かって本気で努力した経験は、ビジネスだけでなく、スポーツ、ミュージック、研究開発など、あらゆる分野で同じことが言えます。
実は米国で実施されたとある研究でも、「若い頃の失敗や苦労は少なからず、成功への要因として考えられる要素だ。」と研究者がコメントを残しているそうです。
また、レジリエンスという言葉をご存知でしょうか。
レジリエンスは、「弾力」や「復元力」、「回復力」を意味する言葉です。
「折れない、しなやかな心」というような、“逆境から立ち直り、適応できる能力”という意味合いで定義され、ビジネスやスポーツなど幅広く使われています。
レジリエンスの構成要素は様々ありますが、過去の辛く苦しい経験は、レジリエンスを高める上でとても大きな影響を与えているのではないでしょうか。
今週は株式会社アドヴァンテージ様との対談から得た学びと気づき、そして人、組織の育成に活かすためのポイントをお届けしました。
ご協力いただきました株式会社アドヴァンテージ 代表取締役社長の中野 尚範様には感謝申し上げます。
これからの益々のご発展をお祈り申し上げます。
会社情報
会社名:株式会社アドヴァンテージ
本社:神奈川県横浜市港北区新横浜2-5-19 アプリ新横浜ビル6F
事業内容:・自社採用サイトで人材を採用する「ちょくルート事業」
・「ちょくルート」のパートナーシステムの全国展開
・「新規事業」開発支援事業