第142回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~
2023/10/22
喜連 航平 様(其の2)
今回の対談は、キヤノンイーグルスでプロラグビー選手として活躍されている喜連航平様にご協力頂きました。
喜連様は、プロラグビー選手として国内最高峰リーグワンでプレーされる傍ら、一般社団法人Joyntの代表理事として、おとなラグビーコミュニティー「おとラグ」の運営やスポーツを通じた社会貢献活動など、幅広く活動されております。
今回は喜連航平様の現在までの歩みについてお話しを伺います。
金山:先週は、現在行っている主な活動と創業ストーリーについてお話しを伺いましたが、現在に至るまでのキャリアについてお話しを聞かせて頂けますでしょうか。
ラグビー以外での貴重な成功体験
そうですね。
社会に出てからの話しをしたいと思いますが、実は大学卒業前にNTTにプロ契約で入ることが決まっていたんですけど、大学最後の選手権で脳震盪を起こしたのがきっかけで、プロ契約じゃなく社員選手として入社することになったんです。
本来プロとして契約してくれるというので選んだチームだったんですが、ただこれもまた良いきっかけになったんです。
入社後本来参加するはずのなかった研修に参加したんですが、僕の世界にはいないような同期が沢山いたんです。
ものすごいカルチャーショックだったんですが、割り振られたチームが運よく僕を理解してくれるチームで、自分の役割を探して一緒にプロジェクトを進めることができたんです。
今までラグビーしかしてこなかった自分にはとても貴重な体験でしたし、20年後のNTTを語るプレゼン大会では、見事優勝することができたんです。
ラグビー以外での成功体験はこれが初めてで、その一員になれたことは嬉しかったですね。
当時のメンバーとは今でも関りを持っています。
金山:なるほど。
プロとして契約をしていたら経験できなかったことですね。
プロとして生きる決断
そうですね。
ただやっぱり集まっている方々みんなビジネスマインドが凄くて、同じ土俵で戦ったら勝てないなと。
なにで勝てるのか考えた結果やっぱりラグビーだったんですよ。
だから社内で結果を残すよりも、ラグビーを使って地域で結果を残そうと思って、当時ホストエリアだった浦安市で色んなイベントを企画して地域貢献に力を入れることにしたんです。
地元の大学で学生向けに研修をやったり、人事のイベントとかもやらせて頂いて少しずつ実績を積んで選手会長をやることになったんです。
それが4年目、5年目といったタイミングですね。
その時ちょうど組織の再編がありまして、ラグビーチームも再編するとということで、もともとプロとしてやっていきたいというマインドがありましたし、これもきっかけだなと思いこのタイミングで退職することにしたんです。
選手のうちに起業しようという想いもありましたし、代わりにラグビーを失う可能性もあったんですけど、自信を持って出るという決断をしたんです。
するとすぐにキヤノンから声をかけて頂いて、プロ選手として入団することが決まったんです。
金山:ラグビーを失う可能性もあった中での決断というのは、相当な覚悟ですよね。
自ら選んだ道だからこそ後悔はない!
ラグビーって長くできるスポーツじゃないので、それこそ1年1年が勝負なんですよ。
そんな中社員選手として残っても後悔するなと思ったので思い切って辞めましたね。
でも、今のチームには同じポジションでワールドカップ前大会で代表として戦った田村選手もいますし、今回のワールドカップに代表メンバーに入っている小倉順平さんもいます。
全員同じポジションなんで、すごいライバルなんです。
まあ、自分に劣ってるとこはいっぱいありますけど、でもなんかそういう人たちを目の前で見て今もがいているというのは、もちろん危機感も当然ありますけど、凄い充実感がありますよ。
去年一年間やって反省点もあって沢山失敗もしましたけど、自分で選んだ道なんで会社員でやってた時よりも楽しい瞬間は多いですし充実しています。
金山:凄いメンバーと戦ってるんですね!
喜連さんのご活躍を期待しています。
次週は今後のビジョンについてお話し聞かせてください。
プロフィール
喜連 航平(きれ こうへい) / Kohei Kire
生年月日:1995年6月25日
ポジション:スタンドオフ(SO)
出身地:兵庫県伊丹市出身
身長・体重: 175cm・85kg
所属:横浜キヤノンイーグルス(2022年〜)
愛称 : きーる
趣味 : キャンプ、サウナ
大学卒業後、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスへ入団。更なる成長と出場機会を求めて横浜キヤノンイーグルスへ移籍。一般社団法人Joyntを設立、代表理事に就任。