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益田 和久

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第8回 適度な「オフライン」が必要

2021/04/29

ほとんどの方が、スマートフォンや携帯電話を保有している昨今、24時間オンライン状態の中にいるといっても過言ではないでしょう。
リモートワークの場合は、始業時から終業時まで、ほぼ「オンライン状態」ですよね。

日常業務についてのアンケートでは
「オンライン会議が続いたりすると、あっという間に時間は経過している」
「メールやチャットの対応が絶え間なくあると、それほどアウトプットが出ていないのに、すごい疲労感がある」
というような声が多く寄せられます。

その上、休憩時間や通退勤時でもスマホを見たりすることで、常に「オンライン」というものに追われ、落ち着いて物事を進められない方も多いのではないでしょうか。

そのような状況を回避するために、研修では「オフラインの時間設定」をオススメしています。
オンライン研修でも、講義が長く続くと、受講者の疲労感は手に取るようにわかりますし、明らかに集中力が落ちているのもわかります。

ですから、1時間に1度は休憩時間をとって、画面もオフ、音声もミュートにして、シャットダウン状態を作るようにしています。
PC操作も長く続くと、機種によっては、休憩を奨励してくるものもあるくらいなので、一定時間毎の休息は、精神的にも肉体的にも必要なのかもしれません。
また、外部からの情報は、デフォルトは常時オンの設定になっていることが多いので、気がつくとメールやチャットに反応したり、SNS等のインターネット上の情報を見にいったりと、集中して作業ができないときがあるのではないでしょうか。

そんな中でも、メールやチャットは朝、昼、夕の決まった時間帯で対応したり、電話も基本は全て折り返しにするなど、集中力をそがれないように工夫や苦労をしている話もよく伺います。

ある会社では、13時から15時までの2時間を「集中タイム」として、緊急以外の社内コミュニケーションを遮断して、1人ひとりが仕事に集中できるような体制をとっています。

具体的には、社内間のチャットやメールはしない、内線電話をかけない、Zoomなどの打ち合わせもしない等のルールを採用しています。
このことにより、社内コミュニケーションにおいて、前もってアポイントをとることや、メールやチャットでやることとフェイス・トゥ・フェイスの使い分けが定着してきて、結果、お互いの生産性が向上していることも事実です。

企業や団体によって仕事の進め方も違うので、あくまでも一例にしか過ぎません。
またこのやりかたを採用しようとしても、職場ぐるみの取り組みなので、明日からすぐに展開できるというわけにもいかないでしょう。

ただ、その手法はどうであれ「オフライン」の時間を意図的に設定することにより、生産性をあげる、メリハリをつけることには、つなげられそうです。
「オンとオフの切り替えが大事」とはよくいいますが、改めてオンラインとオフラインの切り替えについて、考えてみてはいかがでしょうか?