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岩田 徹

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第145回 中学軟式野球の強豪

2023/09/22

江戸川区立上一色中学校。
その名の通り区立中学校であり、
名門私立の野球強豪校でスカウトで優秀な生徒を全国から集める、
という中学校ではありません。
どこにでもある区立中学校ですが、軟式野球部がとにかく強い。
2021年の全国大会では準優勝、2022年は優勝、2023年は東京都で優勝など、
近年、輝かしい成績を誇る学校です。
直近の大会だけでなく、以前から強かったようで、
卒業生が高校で甲子園に出場したり、プロ野球選手も輩出しています。
普通の区立中学の軟式野球部がなぜそこまで強いのか。
江戸川区は校区を越えての越境通学を認めているそうですが、
それでもこの成績、強さは目を見張るものがあります。

上一色中学校の先生であり、顧問の西尾弘幸先生。
この方が上一色中学校の野球部を強くした張本人であり、
西尾先生の指導の下、野球をしたくて、校区を越えて通学する生徒もいるほどです。
全国トップを毎年争うような野球部ですから、さぞかしハードな練習をしているのかと思いましたが、そこは区立中学校の部活動。
平日の練習は2時間。休日は4時間ほど。
雨が降れば練習は休み、だそうです。
以前は長時間練習を施し、生徒にとにかくアドバイスを送るなど、
教え魔と言われるほど教えていたそうです。
が、コロナウイルスの影響もあり制限がある中で気づいたことは、
短時間で集中した練習をすることはもちろんですが、
生徒自身が何を目的にどういった練習をするのか、
野球が上手くなりたいから、どういった課題に取り組みたいのか。
そういった「上手くなりたい」というモチベーションを持って、
自ら考えて練習に取り組むことが大切とのこと。
生徒が課題をどう捉え、その解決策としてどういった練習に取り組むのか。
そこにアドバイスを送ったり、一緒に考えたり。
教えて教えて教えまくる指導から転換されたそうです。

仕事においてもそうだと思います。
ダラダラと長時間労働を続けるのではなく、社員個々が仕事ができるようになりたい、
この課題を解決したいというモチベーションを持って、
自ら集中して取り組むことで成果につながるのだと思います。
全国の強豪と言われるチーム、監督、選手の取り組みには、
仕事に活きるヒントが多くある好例だと感じました。