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益田 和久

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第5回 相互通行のコミュニケーションを目指して

2021/04/08

前回の投稿で、オンラインコミュニケーションは「目の前に人気を感じづらい」からこそ、聞き手、話し手双方の配慮が必要だと申し上げました。
前回は、聞き手の「ノンバーバル(非言語)」のことが中心でしたが、今回は、話し手の留意点について、研修時に寄せられた受講者の声から考えてみましょう。

まず「話が冗長に感じる」これは、私自身もよく感じることですし、研修参加者からもよく聞かれます。
前回も申し上げました通り、話に切れ目がなく、理解度の確認行為もないと、一方通行に感じてしまい聞き手はすごく疲れます。

私は、オンライン研修の講義では、5分に1度、受講者の方に確認や問いかけを行うようにしています。
その確認も「ここまでよろしいでしょうか」だけだと一本調子になってしまうので、
「〇〇についての印象はどうですか?」
「△△って職場では話題になりますか?」等と、
聞き手に考えながら聞いていただくようにしています。
また15分に1度は、「まとめ」ということで、そこまでの話の整理をするようにしています。

「今ひとつピンとこなかった」これも、よくあります。
話し方にもよりますが、ありがちな理由としては、資料がないことが考えられます。
資料を配布(配信)しておくに越したことはありませんが、内容によっては投影のみのものもあるでしょう。

資料を見せる見せないで、何を話しているのか、どこを説明しているのか、何が言いたいのかということについての理解の精度、速度が全く違うような気がします。
これは、対面式でも同じなのかもしれませんが、オンラインだとなおさらそう感じるようです。

資料作成に必要以上の時間をかける必要もありませんが、話のポイントや注意点、その打ち合わせで決めることは記載しておくべきでしょう。
せめても、箇条書きのレジュメくらいは投影して、話を進めておきたいものです。

「メモがとりにくい」これは、オンラインならではの現象かもしれません。
相手の手元が見えないので、メモをとっている状況がわからず、話し手がどんどん先に進んでしまうのかもしれません。
ましてや、大事な点をメモして(マーキングして)もらったか等の確認はかなり難しいでしょう。

そこで、オンラインの特性を活かした「リアルタイムの見える化」をしてはいかがでしょうか。
具体的には、会議であれば、議事録を投影しながら会議を進めていくことです。

Zoomやteamsなどにもホワイトボード機能がありますが、あえてここでは、GoogleスライドやGoogleドキュメントなどをオススメします。
これらのものは、設定によって同期ができるので、自分だけでなく、参加者も書き込みができるからです。

イメージ的には、対面式の打ち合わせで、参加者でホワイトボードを囲んで、各々がホワイトボードペンを手に持って、書き込んでいくイメージです。
この場合だと参画意識も高まりますし、進行状況がわかりやすく、オンラインですから、終了後はそのままそれを議事録にできますし、抜け漏れがあっても、追記すればすぐに同期が可能です。

以上のように、意識を変える、資料を用意する、ツールを活用する等、それぞれ段階は違いますが、ちょっとした工夫で、コミュニケーションはスムーズになると思いますので、是非トライしてみてください。