第4回 オンラインコミュニケーションに不可欠な「ノンバーバル」
2021/04/01
<オンラインコミュニケーションは「人の気配」を感じない>
オンライン研修(会議)の開催支援をしていますが、初期段階における参加者の感想で、よく目にするのが「人の気配を感じない」ということです。
主には、人の気配を感じないので、会話の間合いがとりずらいとか、相手の反応がわかりづらいといったものです。
相手が音声をミュートにしていて、マスクをしていたら、なおさらでしょう。
一方で、「画面越しだと、相手の“圧”を感じないので話しやすい」といった意見もあります。
対面形式の場合は、会議スペース自体の雰囲気(いわゆる空気)もありますので、オンラインのほうがやりやすいと感じる人も、相当数いると思います。
いずれにしても「人の気配を感じない(感じにくい)」ことには違いありません。
また、コミュニケーションにおいて、人の気配や雰囲気、印象というものが、一定の影響を与えていることも事実です。
<バーバル(言語)とノンバーバル(非言語)」>
コミュニケーションを成立させる要素として、バーバル(言語)とノンバーバル(非言語)があります。
バーバルは、話す(書く)、聞く(読む)行為のことです。
ノンバーバルは、表情やしぐさ、声のトーンや話すスピード等のことです、自分の思いを熱心に伝えるときには、自然と身振り手振りをいれたり、相手の話を真剣に聞くときには、大きくうなづいたりすることもあるでしょう。
ノンバーバルは、言葉以外でも相手にメッセージを伝えられる、相手の考えや感情を読み取ることを後押しします。
このノンバーバルが、コミュニケーションにおける、気配や雰囲気、印象をつくるのに、重要な役割を果たしていることは間違いないでしょう。
<聞き手のノンバーバルが重要>
では、オンライン研修(会議)における双方向のコミュニケーションを、少しでもスムーズに進めるために、どんな「ノンバーバル」を意識すればいいでしょうか。
これは、「聞き手」になったときの反応を、意識して変えてみることです。
すぐにできることは「うなづき」です。
オンラインの場合は、少し大きめにうなづいたほうがいいでしょう。
メモをとるときに、下を向いてしまう場合があると思いますが、なるべく顔を合わせるようにしたほうが、話し手も話しやすいはずです。
また、話し手から理解度の確認や内容への同意を求められたときには、うなづきだけでなく、両手を使って〇や△などのポーズをしてみることもいいでしょう。
マスク着用で参加の場合も増えていますので、なおさら身振り手振りのノンバーバルが重要になってくると思います。
<話し手は、適宜の確認を>
聞き手も一定の配慮をするわけですから、話し手も同じように工夫が必要です。
身振り手振り、表情や声の抑揚については、プレゼンはともかく、通常の会議などでの工夫を毎回するのは難しいと思います。
すぐにできることとしては、「ここまでよろしいでしょうか」「不明な点はないでしょうか」といった確認を、適宜行うことです。
オンラインは、人の気配を感じにくいので、ついつい、話し手が「独走」しがちです。対面の時よりも、意識して相手に配慮しながら、コミュニケーションを図るようにしてみましょう。