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長谷川 満

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第226回 権利主張の前にやることあるでしょ!

2025/04/09

こんにちは。
社外人事部長の長谷川満です。


最近、企業の現場でよく耳にするのが、
「自分の権利ばかり主張する社員が増えている」
という声です。


「残業はしたくない」
「在宅勤務がいい」
「評価が低いのは納得できない」……
確かに、働く人が自分の意見や希望を
伝えるのは大切なことです。


しかし、その主張が通るためには、
前提として「その人がどれだけ組織に貢献しているか」が
問われます。


権利というのは、
本来、義務や貢献の上に成り立つものです。


社員が会社にとって
欠かせない存在であればあるほど、
その意見は尊重されやすくなります。


逆に、成果を出していない、
チームにプラスの影響を与えていない人の要望は、
「わがまま」と
捉えられてしまうことも少なくありません。


たとえば、人事評価制度に
不満を持つ社員がいたとします。


その社員が日頃から主体的に業務を進め、
チームの成果に貢献し、
上司や同僚からの信頼も厚いのであれば、
「評価を見直してほしい」という意見は
しっかり受け止められるでしょう。


ところが、普段から指示待ちで、
成果も乏しく、
周囲との関係性にも問題があるようなら、
同じ言葉でも
その重みはまったく違って聞こえてしまいます。


人事の立場として大切にしているのは、
「フェアな仕組みづくり」です。


社員がきちんと成果や行動で
貢献しているのに
正当に評価されない環境では、
組織は間違いなく腐ります。


しかし同時に、
「主張するなら、まずは貢献を」と伝えるのも、
私たちの役割です。


実際に、社員のモチベーションや離職率に
悩む企業に共通しているのは、
「貢献と評価」「主張と責任」の
バランスが崩れている点です。


制度の見直しも重要ですが、
それと並行して、
「一人ひとりがどう貢献しているのか」
「貢献してもらうための仕組みが整っているか」を
見直すことも不可欠です。


これは経営者や管理職にとっても同じことです。


自分たちがどれだけ社員の働きやすさのために
努力しているか、
どれだけ現場に向き合っているか。


上から目線で「貢献しろ」と言う前に、
自分たちがどんな貢献をしているのかを
問う必要があります。


権利主張が悪いわけではありません。


でも、その前に
「自分は今、どんな価値を提供しているか」を
振り返ってみる。


そうした意識が、
組織全体の健全な成長につながると信じています。



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