組織運営において、
「臭い物に蓋をする」姿勢は
一時的には都合が良いかもしれません。
しかし、その場しのぎの対応を繰り返すことで、
問題が内部で膨れ上がり、
組織全体の成長を阻害する要因となります。
先日も、フジテレビ問題で、
最初、クローズで記者会見を行い、
その後、出直し記者会見を行うような姿勢を見ても、
明白ですね。
◆目の前の問題から逃げるとどうなるか
例えば、社内のハラスメント問題や
人間関係のトラブル、
業務の非効率性などが発生した際に、
組織がこれを見て見ぬふりをすると
どうなるでしょうか?
短期的には
「波風を立てない」という
メリットがあるように見えます。
しかし、問題を放置することで、
不満を抱える社員が増え、
離職やモチベーションの低下に
つながるのは時間の問題です。
また、組織としての改善能力が低下し、
次第に競争力を失っていきます。
◆組織の衰退はこうして始まる
問題を無視し続けることで
起こる最大の弊害は、
組織の「自浄作用」が
機能しなくなることです。
健全な組織は、
課題が発生した際に、
社員同士が意見を交わし、
適切な対策を講じる仕組みを持っています。
しかし、経営層や管理職が
「臭い物に蓋をする」文化を許容すると、
現場の社員は「言っても無駄だ」と考え、
問題解決への意欲を失います。
その結果、組織の活力が失われ、
長期的には業績の低迷へとつながるのです。
◆問題を直視する組織が成長する
一方で、問題を直視し、
適切に対処する組織は、変化に強く、
持続的な成長を遂げることができます。
例えば、社員の意見を積極的に取り入れ、
業務改善を進める企業は、
従業員満足度が向上し、
結果として生産性も高まります。
また、オープンなコミュニケーション文化を
醸成することで、
社内のトラブルが表面化しやすくなり、
早期に対処できる仕組みが整います。
◆具体的な取り組み
では、実際に組織としてどのようなアクションを取るべきでしょうか。
1.問題提起を歓迎する文化をつくる
社員が自由に意見を述べられる環境を整え、
問題提起ができる場を設ける。
2.透明性のある情報共有を行う
組織の課題や施策について、
経営層が積極的に情報を開示し、
社員と共有する。
3.対話の場を増やす
定期的な1on1ミーティングや
社内ワークショップを実施し、
社員の声を直接聞く。
4.早期解決の姿勢を持つ
問題が発生した際には迅速に対応し、
根本的な原因を追求する。
組織が持続的に成長し続けるためには、
目の前の問題を直視し、
積極的に解決する姿勢が不可欠です。
「臭い物に蓋をする」のではなく、
問題を真正面から捉え、
改善し続けることこそが、
組織を強くする唯一の道なのです。
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