企業が直面する“さとり世代”とのすれ違いと未来
2025/04/13
「うちの新入社員、パソコンの扱いはプロ級。でも雑談を振っても、ぽかんとされるんですよね」
先日、とある中小企業の経営者がふと漏らした一言には、多くの現場が抱える悩みが凝縮されていると思いました。
新年度が始まり、企業にはフレッシュな顔ぶれが加わっています。
彼らは、いわゆる“さとり世代”あるいは“Z世代”と呼ばれる人たちです。
スマートフォン、SNS、オンライン授業やリモート会議などに慣れ、デジタルスキルには高い適応力を持っています。
しかしその一方で、「対面での深い交流が苦手」「雑談がうまくできない」「空気を読むのが難しい」といった印象を、企業側が抱くことも少なくありません。
職場で起こる“すれ違い”
こうした価値観の違いは、職場でさまざまなすれ違いを生むことになるかもしれません。
先輩社員からは不安の声が上がっていると言います。
“報連相”などの日本的なビジネス文化は、形式が優先されると、“さとり世代”にとっては意味が見えにくくなる場合があるそうです。
彼らが重視しているのは、「納得できる目的」と「効率性」です。
無理に雑談や慣習を押し付けることで、かえってコミュニケーションが難しくなることもあります。
曖昧な指示よりも、ゴールや目的が明確な方が行動しやすく、「なぜやるのか」が理解できれば、自ら積極的に動いてくれます。
こうした性質は、変化の激しい現代社会においては、むしろ大きな強みになるのではないでしょうか。
また、無理に人間関係を詰めすぎない姿勢も、心理的安全性を保つための一つの方法だと捉えることができます。
親しくなるために必要なのは“雑談力”ではなく、“共通の目的を共有する力”なのかもしれません。
受け入れる側には“アップデート”が求められています
新入社員の特性を理解してアプローチをするというのはとても大切なことです。
企業側が時代に合わせてアップデートする必要があるのではないでしょうか。
・「察してほしい」ではなく、明確な言葉で丁寧に伝えること
・雑談に頼らず、ミーティング内に安心して話せる“余白”を設けること
・対面とオンラインを柔軟に使い分けたコミュニケーション設計をすること
など、様々な工夫が必要なのだと思います。
上司世代が「最近の若者は…」と嘆くよりも、「この世代にはどのような接し方が適しているのだろう?」と問い直す姿勢こそが、新入社員の力を引き出す第一歩となります。
彼らは、異なる環境で育ち、異なる方法でコミュニケーションを身につけてきた世代です。
その違いを面白がり、学び合おうとする姿勢があれば、世代間のギャップはむしろ強みになりますし、SNSやオンラインツールを自然に使いこなせる彼らは、これからのビジネスにおけるキーパーソンになりえます。
新入社員とのすれ違いは、企業にとって変化と成長のチャンスなんだと思います。
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