これから3回に分けて自走組織のための『リーダー育成』そのポイントをお伝えします。
人のためと書いて偽り:自走組織『リーダー育成』(1/3)
課題解決思考の習慣:自走組織『リーダー育成』(2/3)
関係の質が最重要!:自走組織『リーダー育成』(3/3)
今日は、その1回目、テーマは『人のためと書いて偽り』です。
これはリーダーでなくとも、誰にでも言えることですが、特に自走組織リーダーには大切な要素です。
どういうことなのか?
自分と繋がる
まず自分がどうしたいのか?
何を目指しているのか?
大事にしている哲学(美学)がなんなのか?
などなど・・・
自分の軸(在り方)を明確にする努力を日々、していること。
これらは、考えてすぐにわかるものではなく、日々少しずつ明確に鮮明になっていくものだと思うのです。
すっかり明確だと思っていても、まだまだ深められるもの。
自分の軸(どうしたい?大事にしていることなど)を言語化する、自分だけの時間を作りましょう。
上に立つ人ほど『自分との対話を深める1人の時間』が必要なのだと私は思います。
自分のためが、人のため
会社であれば「部下のために」学校であれば「生徒のために」家庭であれば「子どものために」・・・そう、誰かのためにという意識は愛ですよね。
素敵なことだと思います。
ただ、気をつけることが・・・
「あなたのためを思って」これは、愛ではあるけれど、危険でもあるのです。
なぜなら、どんなことも全て『自分のため』だから。
誰かを想うのも、誰かのために動くのも・・・
全て『自分がやりたいから、やっている』のです。
そこを意識せずに「あなたのためにやっている」と押し付けてしまっては、お互いに不幸です。
全ては『自分のため』『自分がやりたいからやっている』
それが、結果的に相手のためにもなっているということ。
ここを意識できている人もたくさんいます。
一方で『あなたのために』を、良かれと思って、愛で、一生懸命に押し付けて不幸な関係性に陥っている事例を数多くみてきました。
だから、もし意識してなかった!と思われた方は、これを機会に意識していただけたら嬉しいです。
せっかくの「良かれと思って」「愛」なのですから!
「どうして?」ではなく「どうしたら?」
部下がミスをすると「どうしてこんなことになったんだ!」「どうして、こうしたんだ!」と『どうして』を言及する人がいます。
もちろん、同じことを繰り返さないために、また改善をするために『原因究明』は大切。
だから悪いわけではありません。
しかし、この『原因究明』の意識ばかりだと、進化成長が難しくなります。
なぜなら・・・
例えば、パズルを完成させようと思ったら、まず、完成図を見ますよね?
完成図を見ないでパズルを仕上げるのは、とても難しいものです。
間違ったピースを置いたときに「どうして、このピーズを置いたんだろう?」と考えるより、完成図を見た方が早くパズルが完成します。
これはパズルの例ですが、実は仕事も似ています。
「どうして?」という原因究明は、必要最低限(繰り返さないため・改善するため)だけにして、それよりも「どうしたら?」にフォーカスします。
どうして?どうして?で右往左往しても、進みませんが・・・
「どうしたら?」を考えると、自ずと『ゴールが明確じゃないと、どうしたらも考えられない』ということがわかります。
どこに向かっているのか?
何がゴールなのか?
これを明確にして、さらに「どうしたら、このゴールを達成できるか?」ということにフォーカスします。
場合によっては「どうして?」という割合0でも成果が出ることもあります。
理想のゴールを明確にして、どうしたらそれができるか?を考える。
そのプロセスで「どうして?」が必要だったら、そこで考えればいいんです。
必要ない場合もあります。
この思考が習慣になっている人にとっては、当たり前にできるのですが・・・
私は多くの組織でリーダーが部下に「どうしてこうしたんだ!」ということばかり注意している場面をよく見かけます。
「どうして?」を「どうしたら?」に変えるだけで成果につながるのに・・・
と、いつも感じます。
そういう組織では「どうしたら?」という解決思考が習慣になるリーダー研修をやらせていただきます。
3ヶ月もすると現場に変化が起こり、半年過ぎる頃には、チームで成果を出せるようになるのです。
ということで、次回は『課題解決思考の習慣』というテーマを書きます。
今回は『人のためと書いて偽り』というテーマで書きました。
いかがでしたか?
感想など自由に送っていただけたら嬉しいです。