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益田 和久

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第84回 その場で済ませること

2022/10/13

ビジネスチャットツールの「Slack」を使っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
大企業でも導入している先が結構ありますよね。
一定以上の規模の会社がオフィシャルなツールとして使用する場合は有料プランにしていますが、弊社くらいの小規模企業や個人事業主ですと大抵は無料プランではないかと思います。
無料プランでも十分な機能があり、使い勝手も良かったので随分と重宝しておりました。

ところが、この秋にSlackの料金・プラン改訂がありまして、私的にちょっと困ったことが発生しました。
無料プランですと、過去のメッセージやファイルのやりとりが過去90日間分しか保存できなくなったのです。
料金、プラン改訂のアナウンスがあったときに、有料プランにアップグレードすることも考えたのですが、社内で相談してそこまでの必要はないという結論に至り、無料プランのまま使い続けることにしました。
Slack上にアップロードされているデータファイルや情報は一通り確認して、自分なりに必要なものは別途保存したつもりではいました。

ところが、いざ90日間分しか保存できない状態になると、ちょくちょく困ったことが発生しています。
例えば案件依頼をするときに、以前も似たような依頼文書を書いた記憶があるので、それを検索するけどヒットしないとき。
他社さんのSlackグループでやりとりをしたときの雑談レベルの内容が、あるとき急に業務に必要な情報になったとき。
いずれも「今後のために」と保存をしておけばよかったものですが、頭でわかっていても「そのうち、そのうち」となって、いつしか忘れてしまったのだと思います。

わかっていたのに、何でこんなことになったのかを改めて考えてみたのですが、これはGmailをベースにして仕事をしているからだと思いました。
Gmailの使い勝手の良さはいろいろありますが、容量以内であれば文書もデータもクラウド上に保存できる上に、検索もしやすいです。
たいていの場合、検索フィールドに言葉を入力して探すだけで十分に事足りますが、検索コマンド(特殊なキーワードや記号)を使えば、検索条件をより詳細に設定できますし、フィルタリングもできますよね。
以前Gmailの売り文句に“メールをわざわざ削除しなくてもいい”とありましたが、これは検索機能が優れていることの裏返しでもあると思います。
Gmailの無料プラン容量は15GBで且つ添付ファイルの上限も25MBと決まっているので、個人のやりとりですとほぼ無制限のようなものです。

私は、仕事や個人のメールをGmail経由で一括受け取りにしていることもあり、容量は有料プラン100GBにしています。
正式な仕事のやりとりはほとんどメールでやっていますので、Gmailを検索すれば欲しい情報やデータファイルはすぐにでてきます。
この機能に慣れてしまったことで、ある日突然、過去のことが検索できなくなるSlackには慌ててしまいました(苦笑)。
気がついたときにメッセージやファイルを保存すればよかったのに、ついつい後回しにしてしまった結果です。
これ以外にも、仕事相手から共有するデータのWebサイトのURLが送られてきたのですが、うっかりしてダウンロード期限が過ぎてしまったこともありました。
重要な内容ならその場でやるのでしょうが、重要度が低いと感じるとついつい後回しにしてしまうこともあります。よくないですよね。

その場でできることは、すぐやってしまう。
どのくらいの時間だったらその場でやるのかと聞かれることもありますが、私は2〜3分ではないかと思っています。
後回しにすればするほど面倒になってくるのは誰もがわかっていること。
便利なツールがあるからこそ、ツールに頼る部分と自分でやることをきちんと仕分けをして、相乗効果を高めていくべきだと思う今日この頃です。