株式会社XEENUTS(ジーナッツ) 代表取締役 西田 泰彦様(其の3)
今回の対談は、株式会社XEENUTS 代表取締役の西田 泰彦様にご協力頂きました。
株式会社XEENUTS様は、2010年11月設立以降セキュリティーに特化した製品「EXGATE」を開発、販売をされているソフトウェアメーカー様でございます。
今回は株式会社XEENUTS 代表取締役の西田 泰彦様様が描く今後のビジョンについてお話を伺います。
金山:先週はXEENUTS創業から現在までのストーリーを伺いましたが、今後描いている夢やビジョンなどあればお話し頂けますでしょうか。
働く人と企業が仕事を円滑に進められる媒体に!
そうですね。
ITの世界ってやっぱりアメリカが原理原則やトレンドを作って、その流れで日本で採用実績が増えてビジネスになっていくというケースが多いと思うんですけど、アメリカもグローバルに対して浸透させる経済力や手法ができなくなっていますし、日本は日本で人口やGDPは減っていくけれど、ゆるやかに減りつつも巨大な内需を抱えていく特殊な国になっていくと思うんです。
しかもそれなりに教育水準も平均的に高い。そんな中でITが地面から使える時代になっていくんだと個人的に思っているんです。
アメリカだけじゃない日本モデルとしてのITといいますか。私の中で期待をしているのが、アルバイトさんや契約社員さんなんです。
昔ある居酒屋チェーンに検討頂いていた時にそこの役員の方に言われたのが、アルバイトさんにe-learningをしたいと。その理由というのが、一番お客様に対して接して頂いてるのがアルバイトさんですし、彼、彼女らに自分たちの企業の価値観を知ったうえで仕事をしてもらう仕組みが作れないか?という話があったんです。
ただ、当時ブラック企業としてたたかれていた会社でもありましたし、それを展開しようとすると、IDとパスワードをインターネットの掲示板に流されてしまって、結局会社としてやりたいことができなくなってしまうんじゃないかとおっしゃってたんです。
それを聞いた時にぱっと浮かんだことがありまして、これからはもっとお客様に接する人であったり、現場に近い人たちの情報武装がもっと必要な時代になってくると思うんです。
働き方の多様化もあり、副業が推奨される時代ですが、働きやすい環境を企業側が提供するためにはいろいろな情報開示が必要になってくる。
そういった環境の中で僕らの製品がお手伝いできるのではないかなと考えています。
セキュリティーっていうと会社単位で採用したり何かを犠牲にして縛るのではなく、働いている人たちと企業が円滑に仕事を進められるような媒体になれば良いなと考えています。
金山:なるほど。
企業の垣根を越えたセキュリティープラットフォームのようなものですね。
確かに働き方改革が進むにつれてセキュリティーの対策も大きく変わってきそうですね。
そうですね。
私はもうそのような時代が来ると思っています。
そういったところの採用事例もいくつか出てきてますし、アルバイトさんで使って頂いている企業さんであったり、委託先で使って事例を出して頂いている企業さんもありますので、もっと広がっても良い領域かなと思っていますね。
これが先ほど話した日本モデルということですね。
金山:日本モデルですか。
なんだかワクワクしますね。
今回の対談最後に西田さんにお伺いしたいのですが、大変なこともありながら12年間会社を続けてこられた理由と、その原動力となったものについて教えて頂けますでしょうか。
それは間違いなくラッキーですね。
正直言って会社がうまくいくのもうまくいかないのも、人によって色々あると思うんですけど、乗り切れたのか乗り切れなかったのかというのは、私は運、不運でしかないと思ってますね。
結果的にダメだったなという世界もあると思いますし。ダメにしないように頑張るわけですけど、私の場合結局身の回りの人たちに助けてもらって今があるのと、運、不運でいうと今はラッキーの方に転がったのかなと思いますね。
会社を設立した後に、ウチで働いてくれているメンバーや、IBM(最初に勤めた会社)の方々にマーケティング資料に僕らの製品を入れて頂いたり、セミナーを一緒にやらせて頂いたり。OEMとしてご一緒している企業様、パートナー様やお客様にも沢山助けて頂きました。
本当に関わる人たちがあっての今だと思います。
金山:関わる人を大切にしてこられた西田さんの積み重ねですね。
この度は経営者対談へのご協力、ありがとうございました。
これから益々のご発展をお祈り申し上げます。
今週は西田様に今後のビジョンについてお話しを伺いました。
次週は最後の結びとして、私が今回の対談から得た学びと気づき、そして人、組織の育成に活かすためのポイントをお届けします。