第84回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~
2022/08/07
日本FLOW株式会社 代表取締役社長/CEO 半戸 祐次様(其の4)
今回の対談は、日本FLOW株式会社 代表取締役社長/CEOの半戸 祐次様にご協力頂きました。
日本FLOW株式会社様は、「Tech for Good」の理念を基に、革新的なビジネスモデルを通じて、障がい者を業界に必要な人材に育成し事業展開をされております。
ビジネスと社会貢献の両方を兼ね備える社会的企業として、AIデータサービスおよびBIM統合サービスを提供する会社です。
現在は二つの拠点、台湾本社と日本支社を持ち、アジア諸国に向けて商界や社会での影響力を拡大し続けています。
今回は最後の結びとして、私が今回の対談から得た学びと気づき、そして人、組織の育成に活かすためのポイントをお届けします。
※日本FLOW株式会社の理念についてはこちらをご覧ください。
今回の対談の中で特に印象に残ったのは、日本FLOW株式会社様のビジネスとその取り組みです。
社会貢献事業として障がい者雇用を進め雇用を生み出す取り組みはありますが、ビジネスという側面で大きな価値を生み出している企業はそう多くはないでしょう。
日本FLOW株式会社様の取り組みは、昨今ダイバーシティを推進する企業が増えている中で、学ぶべきことが多い企業の一つだと感じました。
IT×イノベーションで社会貢献できるビジネスを!
令和3年の障がい者雇用状況の集計結果を見ると、民間企業で59万人を突破しました。
民間企業の法定雇用率が引き上げられるなど、障がい者雇用が少しずつ進んでいるようです。
ただ、法定雇用率を達成している企業はまだまだ半数以下というのが現実のようです。
働く意欲があってもなかなか働く機会に恵まれない方々が多いのも事実です。
日本FLOW様の取り組みは、そういった社会課題に向き合う中で生まれました。
ITと革新的なビジネスモデルを活かして障がい者の価値を生み出せないか。
創業から現在の形になるまでは、試行錯誤の連続だったそうです。
それが、障がい者がプロになって、一般人と共に働ける多元的な職場、BIM統合サービス、AIデータサービスにたどり着きました。
そして今では300名ほどの障がい者をエンジニアやアノテーターとして提携または雇用するほどのビジネスに成長しているのです。
もう一つ特徴的なのは、障がい者を雇用しているからと言って国や行政機関から助成金をもらっているわけではないのです。
私はグループ会社が運営する就労移行支援事業(障がい者の就労支援事業)に携わったことがありますが、今までこんな企業は聞いたことがありませんでした。
障がい者雇用もITとイノベーションの力を活かせば、プロの人材になるということを体現している企業なのです。
ダイバーシティ推進の在り方
「将来、息子と障がい者たちが働ける職場を作ろう」
FLOW Inc.のスティーブから言われた殺し文句だったそうです。
半戸さんがビジョンとして掲げられている日本での障がい者雇用。
FLOW Inc.での仕組みを取り入れて日本でも展開していきたいとの事ですが、もしかすると今後、日本FLOWの取り組みが日本の障がい者雇用の先駆けになって新たな文化を創り出すのかもしれません。
国籍・性別・年齢などの区別なく多様な人材を積極的に登用しようというダイバーシティーの推進。
今までの当たり前に囚われていてはいつまでたってもイノベーションは起きませんね。
今週は日本FLOW株式会社 代表取締役社長/CEOの半戸 祐次様との対談から得た学びと気づき、そして人、組織の育成に活かすためのポイントをお届けしました。
ご協力いただきました半戸 祐次様には感謝申し上げます。
これからの益々のご発展をお祈り申し上げます。
会社情報
会社名:日本FLOW株式会社
本社:東京都港区北青山2-7-13
事業内容:
・BIM統合サービス
・AIデータサービス