直近の大学駅伝でコンスタントに上位争いをする國學院大学。
各学年に強い選手が増えてきたこともそうですが、
数年前までは安定的に力を発揮しているイメージのなかった大学です。
國學院大学出身で、昨年のびわ湖毎日マラソンで2回目のマラソン挑戦にも関わらず、
日本歴代5位の2時間6分26秒を記録した土方英和選手。
土方選手は大学時代、4年連続で箱根駅伝を走り、
4年時は主将を務め、山登りの浦野雄平選手とともに活躍された方です。
土方選手は駅伝の強豪でもある埼玉栄高校出身で、
同期に非常に優秀な選手が揃った学年でした。
高校時代は貧血で思うように走れず、駅伝強豪校への憧れはあったものの、
実績に乏しく、勧誘を受けた中で一番強かった國學院大学を選択。
しかし入部してすぐに部の雰囲気に違和感を持ったそうです。
上級生の取り組み姿勢がバラバラで、私生活もだらしない方がおり、
一部の強い選手の練習量や姿勢は尊敬できるものの、
チームが一体感に欠けていることを実感したようです。
土方選手は当時チームのトップ選手だった方と練習に取り組み、
月間で1000キロを超える走り込みを自分に課したそうです。
その結果1年生から主力選手として走り、結果を出すことができました。
またその姿勢をチーム全体に浸透させるべく奔走。
少しずつチームでも結果が出るようになり、
下から強い選手が入ってくるようにもなりました。
素材のいい選手たちが入学し、非常に高い意識で練習に取り組むことを徹底。
その結果、4年時の箱根駅伝では往路優勝、総合3位となりました。
すでに土方選手は卒業していますが、
今も國學院大学は大学3大駅伝で上位争いをする強豪校です。
結果を残したこともそうですが、競技に取り組む姿勢や意識が後輩に受け継がれ、
チームとしての文化となって残っているのだと思います。
青山学院大学、駒澤大学、東海大学、東洋大学などの強豪校に対して
國學院大学がどこまで上位に食い込めるのか。
今年の大学駅伝からも目が離せません。
〜中小企業の採用・育成のヒント〜
組織やチームには空気があります。見えない基準値があります。
このレベルの仕事でいい。このレベルではダメ。
当たり前の基準は人によって異なりますが、
組織やチームの当たり前基準を高めること。
それが組織力やチーム力向上のための一つの方法なのだと思います。
高い基準、価値観で仕事に挑めているか。
今一度見直してみるのはいかがでしょうか。
文化は一朝一夕に変わりません。長い年月をかけて醸成されるものです。
チームに蔓延る悪き習慣を無くさないと手遅れになってしまいますね。