最近、「パーパス経営」なる言葉をよく耳にします。
「存在意義」に基軸を置いて経営を進める、というような意味合いで捉えられていることが多いように感じますが、経営学者の名和高司さんの著書「パーパス経営 30年先の視点から現在を捉える」では、パーパスを「志」と言い換え、パーパス経営とは「志本経営」と述べ、企業の「内部」から湧き出てくる「強い思い」こそが、パーパスであってほしい、とも語っています。
これまでの20世紀型の「資本経営」では、「Mission(使命)・Vision(構想)・Value(価値観)」を大切にした経営が進められてきましたが、これからの21世紀型の「志本経営」では、「Purpose(志)・Dream(夢)・Belief(信念)」を基軸にした経営にシフトしていくべき、前者は「外発的」で、後者は「内発的」なものと紹介されています。
個人的には、外から動かされようが、内から発せられようが、「大切にしたいこと」は、最終的には、自らが「選択・決断」することであり、どちらでも結構なのかと。
また、日本人・日系企業には、英語を活用するよりは、母国語を主軸に置いたほうがスッキリするようにも感じます。
こんなことを考えてネットサーフィンをしていたところ、いくつかのユニークな「経営理念」を見つけましたので、本日は、それらを紹介したいと思います。
・キヤノングループ
共生
・伊藤忠グループ
三方よし
・永谷園
味ひとすじ
上記は、いずれも5文字以内と短く、シンプルで覚えやすく、視覚的にも、ひと目でパッと理解できます。
他には、
・壱番屋
ニコニコ・キビキビ・ハキハキ
・サイゼリア
人のため・正しく・仲良く
・ファーストリテイリング
服を変え、常識を変え、世界を変えていく
こちらは、テンポの良い3拍子で、リズミカルに覚えることができますね。
他にも、ユニークな経営理念は数多くありましたが、大切なことは、それを「実践し続ける」こと。そうすることで、世の中が豊かになっていくことでしょう。
最後に、「理念」ではなく、「定款」から、お気に入りを。
・クックパッド
経営理念:毎日の料理を楽しみにする
定款:世界中のすべての家庭で毎日の料理が楽しみになった時、当会社は解散する(2018年2月条項追加)
素敵なメッセージですよね。