HACHIDORI NO HANE(ハチドリのはね)HPトップ

深山 敏郎

ホーム > 深山 敏郎 > 記事一覧 > 第53回 経営者のレジリエンス(3)経営者の自信

第53回 経営者のレジリエンス(3)経営者の自信

2022/06/21

前回は、「経営者のレジリエンス(2)命の使い方のはなし」でした。

今回は、「経営者の自信」について考えてみます。
経営者は起業家であれ、事業承継をした人であれ、雇われて経営を任されている人であれ、経営に責任を持つという面では同じです。

そもそも、経営という言葉の意味は何でしょうか。
英語では”management”(マネジメント)という言葉が経営にあたります。
規模の大小は問いません。
ここでは、経営、あるいはマネジメントを次のように定義してみます。
「経営(マネジメント)とは限られた資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を、やりくりして目標達成をすること」

経営にもっとも必要なもの、それは経営者の「自信」

私たちは目標達成のために、限られた資源をやりくりして何とか結果を出そうと努力しています。
そのやりくりがうまくいったときには、経営者は自信を深めるのではないでしょうか。

筆者もビジネスをはじめた当初、事業が順調な時には自信を深めることが多くありました。
それに対して、経営環境が激変して売り上げが大幅にダウンしたり、周囲からの評価が低い時には自信を失ったものでした。

数年そういうことを繰り返してきて、何とか事業が継続できるようになった時に、「自信とはこういうものか」と思うようになりました。

事業の成功とは何でしょうか。
まずは商品があり、それが売れてキャッシュフローが得られます。
その一連の行動が循環するようになると、経営者は次にやりたいことを探し、それを実行するための再投資をします。
そして、それが時代のニーズに合致していれば、よい商品の開発につながり、売れて、キャッシュフローに繋がり、更に投資が出来ます。
そうしたサイクルをいかにうまく回して行くことができるかが、経営者の自信につながるのではないでしょうか。

一連のサイクルを単純化してみます。

1. 商品開発
2. 販売の成功
3. キャッシュフローを得る
4. 経営者の自信
5. 再投資して、上記1へ

もし長期的な取り組みが必要な場合にはどうしたら良いでしょうか。
もちろん、数年にわたる準備や取り組みでやっと成果が出始めるといったプロジェクトもあろうかと思います。
その場合にも、経営者は商品開発をし、販売を成功させ、キャッシュフローを得ることで自信を獲得できるとすれば、そのサイクルを短縮してみることが必要ではないでしょうか。

2年~3年かかる仕事を、途中々々で成果が見えるようにする、いわゆる「見える化」するのはこの場合、経営者の自信を深めるために行ないます。

経営者として、いかなる場合にもうまく「やりくり」をして上記サイクルを回していただけますよう。


次回は「経営者のレジリエンス(4)経営者が自信を失った時こそレジリエンスが必要」ということについて考えてみたいと思います。

レジリエンスの高い人の特徴を詳しく知りたい方は、拙著:「レジリエンス(折れない心)の具体的な高め方 個人・チーム・組織」(セルバ出版)などをご覧いただければ幸いです。

toshiro@miyamacg.com (筆者:深山 敏郎)
株式会社ミヤマコンサルティンググループ
http://miyamacg.com/