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金山 正明

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第42回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~

2021/10/03

湯澤社会保険労務士事務所 代表 湯澤悟様(其の2)

先週に引き続き、湯澤社会保険労務士事務所 代表の湯澤悟様にご協力頂きました。
湯澤様は、パワハラ根絶を掲げ、パワハラが起きない組織づくりに注力して日々活動されています。
今回はパワハラ予防コンサルタントとして仕事をするきっかけとなったストーリーについてお話しを伺います。

金山:先週は、パワハラ予防コンサルタントとしてのお仕事についてお話しお伺いしましたが、もともと社会保険労務士としてのお仕事はいつ頃からスタートされたのでしょうか。
開業までのストーリーも合わせて聞かせてください。

人の倍働いて積んできた経験

私が事務所を開業したのが2002年8月1日ですね。
今年で20年目に入りました。
その前は、民間企業で9年ほど人事部で働いておりました。
証券会社、ベビー用品メーカー、外食産業と3社人事の経験を積ませてもらいました。
その後、社労士資格は取ったものの、キャリアを積んでいく意味で転職活動をしました。
ただ80社以上書類応募したのですが、就職先は見つからず、独立しかないと思い独立したのが出発点ですね。
見込み客もゼロだったので、実家の両親に頭を下げて自宅を自宅兼事務所にして活動を開始しました。

最初の3年はとにかく必死で、当時はインターネットが今みたいに発達していませんでしたから、本も買えないので調べ物は図書館に行って専門誌を読んだりしましたね。
開業から14年間は、月間の労働時間も平均で350時間から多い時で420時間くらい働いていましたね。
私の父が元々自営業者で、自動車部品の下請けの仕事をしていたのですが、年間で休んでいるのが3日~5日程度だったんですよ。
朝早くから夜遅くまで働くというのが、個人事業主の働き方なんだという小さいころからの刷り込みがあったので、自分にとって違和感なくできていましたね。
今となれば月間170時間ほど仕事をしている人たちと比べると、2倍から2.5倍の経験を積んできたと自負していますので、それが自分の地となり肉となり骨となって、お客さんにメリットをお渡しできているのではと感じます。

金山:圧倒的な業務量が仕事の質に繋がっているんですね。
2013年頃からパワハラ予防のお仕事をスタートしたと伺いましたが、顧問先からパワハラの相談が増えていったのでしょうか。

パワハラ予防でNo.1を目指す!

それがそうではなくてですね、当時No.1の分野を作るためにはどうしたら良いかを考えていた時に、世の中のお困りごとを調べたんですよ。

その当時、世の中では解雇の問題や労働条件を下げるトラブルが圧倒的に多かったんですけど、じわじわとパワハラの問題が増えていたんです。
すると、民事上の個別労働紛争に係る相談件数で、2012年に解雇の問題を抜いて、日本で一番、いじめ、嫌がらせの問題が突き抜けていったんです。
その時、パワハラの問題ってどういう専門家が対応してるのかなと調べてみたんですけど、意外にいなかったんです。

インターネットで検索して出てきたのが弁護士さんのHPで、「パワハラにお困りの労働者の方、弁護士が味方になります!」というようなものだったんです。
これはパワハラになった後(裁判)の話で、そもそもパワハラを起こさないようにするにはどうしたら良いのかなと思い検索をしたのですが、パワハラを予防する専門家はいなかったんです。
パワハラの問題は、人と人との問題、コミュニケーションの問題が出発点としてあるので、自分が今までやってきた仕事の延長線上で考えた時に、マッチすると思ったんです。
それでパワハラ予防の分野でトップを目指してみるかと思ったのが出発点ですね。

その後、某団体のハラスメントに関わる資格を取得しまして、少しずつパワハラ問題の仕事をしていったんです。
同時に、顧問先で発生するパワハラの問題も数多く対応してきました。
セミナーで講師登壇をしての実感は、パワハラ問題への関心がとても多くて、セミナー会場には、企業担当者が100名くらい集まることも多かったと記憶しています。
ただ当時のセミナー内容に対しては「もう少し実践的な内容を・・・」という意見も多かったので、より実践的なコンテンツを自分で開発しようと取り組み始めたんです。

思わぬ転機が訪れる

2013年の終わりから2014年頭にかけてだったと思います。
当時特別お客さんがいたわけではないのですが、パワハラが起きない組織を作るためには、何を伝えて行ったらよいかということをとことん追求して自分の研修コンテンツを作っていったんです。

そんな時、たまたま、私が講師を務めるセミナーを聴いていた企業の担当者の方が、社内で研修をしてほしいと依頼を受けたんです。
それが、500人を超える管理職向けの研修だったんです。
これを機に、4時間半の研修コンテンツを半年かけて作りこんでこの時リリースをしまして、全部で14~15回に分けて研修を実施したんです。
その後、横展開の話を数多く頂きまして、年間で80回以上登壇することになったんです。
そこから一気に広がっていきましたね。

金山:時代のニーズと湯澤様の取り組みがマッチしたんですね!
それにしても凄い広がり方です。
では次週は、湯澤様が目指す今後のビジョン、世界観というテーマでお話を聞かせてください。

会社情報

会社名:湯澤社会保険労務士事務所
本社:東京都中央区東日本橋3-6-6 さつきビル5階
コーポレートサイト:https://office-yuzawa.com/
事業内容:・パワハラが起きない組織づくり専門コンサルティング
・パワハラ予防・対策研修
 https://office-yuzawa.com/pawahara-kensyuu/
・管理職教育用Web適性検査「パワハラ振り返りシート」(共同開発者)
 https://office-yuzawa.com/pawahara/