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金山 正明

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第39回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~

2021/09/12

なかむら産業医療コンサルティング事務所 代表産業医 中村有吾様(其の3)

先週に引き続き、なかむら産業医療コンサルティング事務所 代表産業医 中村有吾様にご協力頂きました。
中村様は、産業医として現在まで企業数20社以上、従業員数延べ2500人の健康を管理してきた実績を生かし、個々の従業員の健康と生産性を高めるサポートをされています。
今週は、企業や働く方々が産業医を活用するポイントについてお話を伺います。

金山: 今まで産業医として沢山の企業さんと関わってこられたと思うのですが、産業医として大切にしていることなどあればお話し頂きたいです。

社長が目指す組織を理解し、健康経営を目指す

産業医って従業員と企業の間に入る中立的な人なんですが、これが結構ジレンマと言うか悩ましい立場にあるんですね。
医師として考えれば、当然従業員を健康にしてあげたいという気持ちはあります。
ですが、企業側のことを考えると、企業は健康増進施設ではないですし、病院でもないので、絶対に健康こそ正義として関わるのは、企業に対してやるべきことではないのかと思います。

企業は、社長が利益を上げたいという目標にみんながついていくという組織形態であるとは間違いないと思うので、その中で100%全員が健康になることを目的としたときと、社長が利益を追求したときに、そこが合致しないことは当然あることだと思います。

そういったことから、僕は社長がどういう組織にしたいのかということを大事にしています。
なるべくそこと従業員の健康というものを考えて、この辺だったら目指せますよという話を一緒に考えていくということを大切にしています。

今はコーチングの形をとりながら、社長の目指すことを一緒に確認していく作業をしています。
中小企業って特に社長の想いで成り立っていることもありますし、そこがぶれると健康にも影響することはあると思うんですよね。

金山:なるほど。
企業ごとに社長の想いを汲んで健康とのバランスを取っていくんですね。
顧問先とのやり取りは、社長がメインになるのでしょうか。
会社側の連携体制なども必要になってくると思うのですがその点いかがでしょうか。

人事の方とやり取りをすることが一番多いのですが、総務の場合もありますし、役員の場合もありますし様々ですね。
特に決まりはないのですが、従業員50人以上になってくると衛生管理者という担当者を置かなくてはいけないので、その方が社内の健康リーダーになりますので、その方とやり取りをすることもありますね。

金山:勤めている従業員からすると、産業医の存在自体を知らなかったり、どう活用していいか分からなかったりすると思うのですが、その点従業員から何かできることはあるのでしょうか。

産業医をもっと活用して欲しい!

僕から言いたいのは、産業医をもっと活用して欲しいと思います。

誰かに話すだけで楽になることもありますし、相談できるんだよということを知ってもらいたいですね。
相談することで、自分に不利益があるんじゃないかと思っている方がいると思いますが、法律上からもそうですし、基本的には従業員に不利益になることはあってはならないとされていますので、大きな問題になる前に産業医に相談をしてもらいたいですね。

我慢して我慢して病気になってから対処する方が間違いなく大変です。
メンタルの復帰はフルパフォーマンスに戻るまで1年とか2年とか時間がかかるものなので、上司には言いづらい、同僚には言いづらいけども、産業医にだったら言ってみようかなと利用してほしいですね。

金山:最後に、企業が健康経営を目指す上でできることって教えて頂けますでしょうか。

現実多くの企業は、困ってから相談にくることがほとんどなんですね。
メンタル不調者が沢山出てどうしたらよいかと対処法を聞きに来られるのですが、そもそもメンタル不調者が出ないことの方が大切じゃないですか?と尋ねると、はじめてはっとされることもあります。

なので、現状把握をしっかりされることが第一歩かなと思います。
うちの会社はメンタル不調者が多い、腰痛肩こりが多い、怪我が多い、労災が多いなどですね。

多くの企業って、健康診断をあまり受けていなかったり、誰も分析していなかったり、ストレスチェックをちゃんと実施できていなかったり、自分たちの課題の把握というのがしっかりとできていない可能性が高いです。
まずは、現状をしっかりと把握していただくことが大切だと思います。

金山:色々とお話を聞かせて頂きありがとうございました。
今回の対談では、産業医とうまく連携しながら健康経営に取り組むヒントを沢山頂きました。
これからますますのご発展をお祈り申し上げます。

今週は、企業や働く方々が産業医を活用するポイントについてお話を伺いました。
次週は最後の結びとして、私が今回の対談から得た学びと気づき、そして人、組織の育成に活かすためのポイントをお届けします。

会社情報

会社名:なかむら産業医療コンサルティング事務所
本社:東京都新宿区西新宿7-4-7
コーポレートサイト:https://www.nakamura-sangyoui.com/ 
事業内容:・産業医業務受託
・企業の労働衛生体制構築の支援およびコンサルティング
(職場巡視、衛生委員会の立ち上げ支援・出席、メンタルヘルス対応、休復職者対応及び休復職制度アドバイス、過重労働対策、ストレスチェック対応、健康講話、社内研修等)