リモートワークの浸透によって仕事の進め方も変化し、必然的に仕事を進めていく上での課題にも変化が見られます。
業務内容や所属組織の構成、またリモートワークの頻度によってその課題は異なりますが、研修でよく質問をいただくのが「見える化」についてです。
特にスケジュールとタスクについて、どんなツール(アプリ)が使いやすいのかといった質問が多くあります。
どのツールが使いやすいかは人ぞれぞれの感覚ですが、組織固有のスケジューラーはその組織に合うようにカスタマイズしていますし、GoogleカレンダーやOutlookはほぼ同等の機能を備えていますので、どちらかを選択すればでよろしいかと思います。
むしろこういったツールは運用やルールが大事になります。
今回はスケジューラーについて考えてみます。
チームで仕事を進めていく上で最も重要なことは、各人のスケジュールの入力です。
全員が予定の入力や修正を速やかに行うことは大前提です。
リモートワークですと「在宅」「出社」「外出」「会議中」と自分の“現在地”を明らかにすることがこれまで以上に必要です。
全員がリアルタイムで予定を更新していれば、空き時間を確認して同僚に打ち合わせの打診や、上司に客先商談への同席依頼もスムーズに進めやすくなりますよね。
この点については、ほとんどの組織ができていると認識しています。
上記の状況を踏まえ「もう少し上手な使い方はないか」という質問をいただくことがありますが、そうしたときに申し上げているのが、スケジュールをもう少しわかりやすく「見せる、共有する」ことです。
在宅、出社関係なく、自分と同じチームの方がどんな仕事をしているかが、お互い大まかに共有しているとは思います。
ただ、お互いの仕事の進捗がどんな状況か、どのくらい業務に追われているのか、またその逆で余裕があるのかまでは、共有出来ていないのではないでしょうか。
忙しいときであれば、ちょっとした打ち合わせや仕事の依頼であれば後回しにして欲しいし、少し余裕のあるときであれば、可能な限りメンバーからの依頼は引き受けるはずです。
この点について、共有スケジューラーの画面で、すぐに確認出来るともっとスムーズですよね。
多くの方が、打ち合わせや外出の予定はスケジューラーに入力しますが、デスクワークの詳細までは入力しませんよね。
詳細まで入力しなくても、例えば「ルーティンワーク」とか「課長からの依頼業務」等と記載すると、どんな仕事をやっているかのイメージはしやすくなるはずです。
また予定の詳細に「納期が近いので立て込み中」や「短時間なら打ち合わせ可能」等のコメントが記載されていたりすると、どのくらい忙しいのかも把握ができるので、仕事や打ち合わせなどの依頼も更にやりやすくなると思います。
そこまで、詳細に記載する余裕がない場合は、朝礼や夕礼を開催して各人の状況を知らせ合ったり、チャットツールなどを使ってチーム内に共有するという方法もあるでしょう。
実際に上記のような方法で、一歩進んだスケジュール共有をして、メンバー間の連携力を高めて仕事のスピードアップをしているチーム(企業や団体)はいくつもあります。
スケジューラーはあくまでお互いの予定を「見える化」し、共有しやすくするための便利なツールです。
そのツールと付随する機能をどのような目的でどのように使いこなすか。
またちょっとした手間を加えるだけで、有用性を高めることができるはずです。
スケジューラーの使い方、再考する余地はあるかもしれませんね。