採用関係のお話をしているときに時々耳にするのが「パソコンが使えない学生さん」が多いことです。
「パソコンを使ったことがない」というのが正確な表現かもしれません。
周囲とのコミュニケーションも、必要な情報収集も、忘れないようにメモをとるのも、全てスマホで完結している若者が多くなっているからでしょうか。
実際、スマホで卒論を2日間で書き上げた東大生の話もニュースになりました。
大学生と接する機会がありますが、実際フリック入力もすごく早いですし、Googleドキュメントなどのツールを使えば、スマホ一つで結構な作業はできるような気がします。
総務省調査によると、各世帯が保有している情報通信機器の割合は、スマートフォンがPC(以下パソコンのことは「PC」と表記)を上回ったようですね。
また、タブレット型端末(iPadやsurface)の保有率も右肩上がりを続けており、若者のPC離れは顕著のようです。
背景には、最近のスマホやタブレットの性能(機能)がPCと同等のものを兼ね備えていて、且つかさばらないこともあるので、PCに必要性を感じないのだと思います。
そんな現状ですが、2年前に“大学生にノートPCはいらない”という「Microsoft Surface」(タブレット型PC)の広告がありました。
“大学生にノートPCはいらない。”というキャッチコピーですが、実際は「タブレットとノートPCの両方あると更に良い」という潜在的ニーズに訴求したCMです。
iPadもキーボードとセットで若い人たちに売れているようで、スマホだけではやれることが限られる、でもノートPCを買うまではという人にはピッタリなのかもしれません。
また家電量販店の方にお話を聞くと、以前は『色んなソフトを入れたいから高性能なモデルが欲しい』というニーズが多かったのが、ここ最近は『レポートしか書かないから最低限のものさえあればいい』というニーズに変わってきているようです。
具体的には、Word、Excel、PowerPointが作動する4~5万円程度のものが人気のようです。
ただこれくらいの機能だと、iPadやsurfaceで十分に対応できますし、PCとの境目がなくなってきていますので、どちらでもいいのかなと思っています。
私もちょっとした外出ではiPadで十分に仕事ができます。
ではスマホとPC(iPadも含む)の違いは何か。
私的には
①画面の大きさ
②性能
③入力の早さ
の3つではないかと思います。
特に画面の大きさは重要ですね。
送られてきた情報(ファイル)に記載してある多くの情報を一覧できます。
そして、PCもiPadもマルチウインドウ(一画面に複数の情報)なので、いろんな作業も一遍にできます。
スマホは作業毎に画面を切り替えすることになります。
またどんなにフリック入力が早かったとしても、キーボードタッチより早くするのは難しいと思います。
性能については、何か作業をするということでいくと、やはりPC(iPad)が性能が高いです。
重たい作業をするとスマホは固まったりおちたりしますからね。
とはいえ、スマホは、手軽である程度のことができるので便利ですよね。
コミュニケーションをとったり、エンタメ(ゲーム、映画、音楽)を手軽に楽しむのは最適です。
いわゆる外との交信ですね。
ただ、ものづくりという点で言うと、これはPCが最適です。
スマホでも作れますが、よりいいものにしようと思ったら、やはり最後の仕上げはPCになります。
スマホとPC、タブレットと我々の身の回りにはいろんなツールがありますが、そのときの状況や場面にオウして、適切なツールの選択をするのが得策ではないでしょうか。
いくつもツールを持つのは大変でしょうが、いずれにしても、スマホとPCは別物と認識しておくことは間違いないと思います。