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岩田 徹

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第31回 本能でやっただけ

2021/07/16

男子ゴルフの海外メジャー「マスターズ」で日本人初の優勝を果たし、
日本中に歓喜をもたらし世界から称賛された松山英樹さん。
このマスターズで世界からの称賛を集めたもう一人の日本人がいます。

キャディの早藤将太さんです。
早藤さんは松山さんの中学、高校、大学の後輩で、
2019年からコンビを組み二人三脚で歩んでこられたようです。

松山さんがウイニングパットを決め、日本人初、アジア人初として優勝を果たし、
ゴルフ場が歓喜と祝福の渦にある中、
早藤さんは一人グリーンに戻り、ピンをカップに戻した後、
感謝の気持ちを込めてコースに深々と一礼をしたのです。

その姿にアメリカ現地メディアも感銘を受け、
瞬く間にその映像が1万件のリツイート、10万以上のいいねが集まるなど、
世界中に拡散されました。

アメリカのゴルフ専門メディアでは、2021年のマスターズを象徴するシーンと称賛し、
他方ではお辞儀をした姿をイラストにしたグッズが売り出されるなど、
各方面から注目を集めることとなりました。

早藤さんは後々のインタビューで、
「感謝の気持ちでコースにお辞儀をした。考えてやったことではなく、本能でやっただけ。」
とおっしゃっています。
また「このような反響に驚いている」、ともおっしゃられています。

恐らく普段からゴルフをさせて頂いている、
という感謝の気持ちを持たれているのでしょうし、
コースへのお辞儀も早藤さんにとっては特別なことではなく、
自然な振る舞いなのだと思います。

常日頃から感謝と尊敬の気持ちを持っていらっしゃる方は、
その言動や立ち居振る舞いも、高い次元で実践されています。

言うことを聞かないからと、
金融機関を通じて圧力をかけると発言するどこかの国の大臣とは大違いです。
恐らくこの方は普段から自分の言うことを聞かない人には、
圧力と脅しで自分に従えていたのでしょう。
ご自身の持つ権力や立場に対する大きな奢りだと感じます。

人としての考え方、行動レベルのアベレージを高めたいと感じる今日この頃です。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

いざという場面、窮地に追い込まれた場面でこそ真価を問われます。
またうまくいっている時、順調な時ほど落とし穴が待っているものです。

瞬間的にたまたまいい言動、いい行動ができたとしても、
化けの皮はいずれ剥がれます。

着飾ることなく自然で振る舞えるレベルを高めること。
このことが人として大切であると思います。