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益田 和久

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第208回 セキュリティ

2025/02/27

お客様やビジネスパートナーと定期的にDX関連の話をしますが、ここ最近は「DeepSeek」の話で持ちきりです。
DeepSeekは、中国のベンチャー企業が開発した生成AI。
当該ベンチャー企業は2023年に設立され、2024年末、2025年1月の間に続々と新しいAIモデルを公開して、急速に注目を集めています。
DeepSeekの魅力はその生成力や汎用性は勿論のこと、最大の魅力は「コスト」。
ChatGPT等と比較すると「10分の1」のコストとも言われています。
そういったこともあり、今回のDeepSeekの登場は、NVIDIA(アメリカの最大手半導体メーカー)の株価が大幅下落して時価総額が史上最大損失を引き起こす、未曾有の大きな衝撃となりました。
このDeepSeekの性能や使い勝手については別の機会で論じるとして、今回感じたことは「リスクやセキュリティ」についてです。

今回の「DeepSeekショック」により、想定通りのバッシングが始まっています。
「ChatGPTのパクリ」や「コスト安は見せかけ」等、言われ放題ですが、その中でも目立つのは「個人情報が中国政府に流出」「データ送信時のセキュリティに不安」という内容。
中国製、中国と関係があるもの(主にテクノロジー)が誕生すると必ずこの手の話が出ますね。
以前ZoomやHUAWEIもそのようなバッシングや規制を受けましたが、具体的な証拠がでてきたわけではなく、憶測の域を出ていないような気がします。
まあ、ここ10年くらいの中国の動向をみて、疑いたくなる気持ちもわからなくもないですが。
ではGoogleやFacebook、Instagram、Xなど、普段頻繁に使っているアメリカ発のテクノロジーは、個人情報がアメリカ政府に流出していないのかというと、これもわからないですよね。
疑いだしたらキリがないです。

そもそも普段から、企業の個人情報流出が報道される時代。
私もあまり気にするほうではないのですが、先日ショッピングサイトの不正利用が続いたので(被害にはなっていない)、IDとパスワードを変更することになりました。
変更完了するまでの間の利用ができないですし、ちょっとしたストレスを感じました。
個人も慎重に構える必要があると思いますが、定期的にパスワードを変更するのも面倒ですよね。
会社で利用しているサイトがありますが、3ヶ月毎に強制的にパスワードを変更させられます。
ある意味安心ですし、安心の裏には面倒がつきものなのかなと思ったりもします。

そして気になったのが、SNSの乗っ取り。
私の周囲でも頻繁に起きています。
実際に乗っ取られると、取り戻したり、停止させたりするのはかなり難しいみたいです。
知人が嘆いておりました。
これまでは放置してあるアカウントが多かったようですが、それほど放置もしていないのに、乗っ取られるケースも増えてきているようです。
あとFacebookで友達申請がくる、また投稿にコメントをする見知らぬ人を確認すると、乗っ取りか架空の人物と思われるものも多い。
今は完全無視か非表示にしていますが、今後はこまめにブロックしたほうがいいかなと思っています。

インターネット決済やSNSでのコミュニケーションが主流となったこの時代。
便利さの裏には必ずリスクが潜んでいる。詐欺や犯罪も巧妙化してきていますので、個人も企業もワンストップして、リスクがないかを再点検し、今後に備えていく必要があると感じた今日この頃です。