今回は、「どうやってゼロから人事部を立ち上げたのか?」の第九弾『上手すぎず、下手すぎず』について、書いていきます。
人材採用の業務を行ってきて、分かったことがあります。
それは、「人材採用=営業」ということです。
人材採用をシンプルに言うと、「自社の理念・ビジョン・方針を実現するために、自社が求める人物像を必要な人数採用すること」です。
このことを営業に置き換えてみると、「自社の商品・サービスを必要な人に売る(提供する)こと」です。
営業の手法は、さまざまです。
オンライン営業、
飛び込み営業、
ルート営業、
電話営業、
訪問営業、
セミナー営業、
チラシ配布、
DM、
FAXDM、
などなど。
実は、人材採用の手法も、さまざまあります。
自社リクルートページを制作、
会社説明会を開催、
パフォーマンス選考を実施、
就職情報サイトを掲載、
就職イベントへ参画、
採用パンフレットを制作、
採用映像を制作、
など。
人材採用において、どのような手法でやるかも大事なのですが、それ以上に大事なことは、どのような「戦略」をとるかということです。
このことは、私が、ゼロから人事部を立ち上げた時に、気づいた大きなことです。
私の前の会社は、B to B ビジネスだったことと、ベンチャービジネスだったことから、当時、学生さんにはとても知名度の低い会社でした。
これは、人材採用を行う上で、とても不利な状態でした。
なので、他社と差別化をはかった人材採用を行う戦略を考えることにしました。
その人材採用の戦略は、
1.オープンな採用
2.上手すぎず、下手すぎず
です。
では、少し解説しますね。
1.オープンな採用
この「オープンな採用」というのは、人材採用の最初から最後まで、大切にしていました。
それは、人材採用で気をつけないといけないことは、入社後のギャップです。
人材採用の場面で聴いていたことと、入社した後に感じたことにギャップが生まれると、長く続かない可能性があります。
なので、会社の良いところも、悪いところも、さらけ出すことを心がけました。
会社説明会や選考の場面で、学生さんからの質疑応答の時間を多くつくりましたし、選考のワークで、社内に突撃インタビューするというものを導入したりしました。
かっこつければつけるほど、ギャップを生み出すからです。
2.上手すぎず、下手すぎず
この「上手すぎず、下手すぎず」も大事にしていたコンセプトです。
「上手すぎず、下手すぎず」とは、会社説明会で、私が、数年司会者をやっていたところから、ある時期に部下へバトンタッチして気づいたことです。
それは、会社説明会での司会などのスピーチは、聴いている学生さんからすると、こなれた私がやるより新卒社員の部下が少々たどたどしさも残るものの、一生懸命行う方が、うけるというのを感じたからです。
人間の心理的に、そこそこのキャリアがあるような人が、そこそこスピーチできたとしても、
共感は生まれないが、自分に近い境遇・近い年齢の人が、一生懸命な姿でやっていることには、とても共感するのです。
この「上手すぎず、下手すぎず」は、人材採用の場面だけではなく、その他の分野でも応用のきくことです。
◆次回へ続く!