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益田 和久

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第195回 ペーパーレス

2024/11/28

問題解決力を強化する研修で、自職場の問題をとりあげて解決策を立案する実習があるのですが、職種階層を問わず必ず出てくるテーマが「ペーパーレス」。
コロナ前と比べると随分と進化しているとは思いますが、あるべき姿にはまだ遠いような気がします。(あくまで弊社お客さまに限った話です)
このコラムでも以前書きましたが、企業や団体でペーパーレス化が進まない原因や背景を改めて整理してみました。

最大の理由はやはり「紙文化」が根付いていること。
長年にわたって紙ベース中心で業務を進めてきているので、紙の使用が根強く残っているというか、それが当たり前になってます。
対面での打ち合わせのときに事前に資料はお送りするのですが、その資料を印刷して会議に臨まれる方も未だ少なくありません。
中にはPCやタブレットを携えた上で、印刷した資料で打ち合わせに臨まれる方もいらっしゃいます。(苦笑)
紙にという物理的なものへの安心感もあると思います。
私みたいな管理ができない人で、紙だと紛失の心配をされる方もいらっしゃると思いますが。
いずれにしてもこの”紙ベース派”は傾向としては年配の方、役職的に偉い方が多いのは確かです。
いわゆる「昭和の人たち」です。。。

もう一つの大きな理由は、リテラシーの問題でしょうか。
問題解決の実習でもこの点にフォーカスをしていくのがこの部分です。
単に資料をPCやタブレットで閲覧するだけなら問題ありませんが、ここに”作業”が発生すると話は違ってきます。
部下から提出された資料が紙であれば、”赤入れ”は難しくありませんが、デジタルの場合だと、ソフトによって、”赤入れ”の方法や指摘コメントの入力方法が違います。
そんなに難しいものではないと思いますが、頻繁にやらないとなかなか覚えませんし、都度周囲に教えてもらうのも遠慮してしまうのかもしれません。
いずれにしても、ペーパーレスに対する取り組み意識によるところは大きいです。

解決方法としては、以下3点のシンプルなゴールに辿り着くのですが、この実践が思った以上に難しいようです。
①”原則印刷禁止”を徹底する 
②マンツーマンでの勉強会をする 
③わかりやすいマニュアルを作成する 

あと個人的にもっと進化してほしいと思うのは領収書です。
宿泊施設や交通機関の領収書はほとんどペーパーレスですので、出張の多い私にとってはありがたい。
紛失の心配がないのですし財布もかさばらないですし。
だからこそ思うのが飲食店やコンビニ、家電量販店、雑貨屋等の実店舗の領収書の電子化。
一部コンビニでは、専用アプリなどで電子レシートが入手できますが、データとしてダウンロードできるわけではなく、スクショしてPDF変換の必要があるので、(宿泊施設や交通機関と比べると)使い勝手がいいとは言い難いです。
関係者にさりげなく聞いてみましたが、それほど遠くない将来にリリースされるのではないかという話でした。
乞うご期待です。

弊社も私も随分とペーパーレスを進めていますが、紙の書類で進めている、保管している仕事も残っています。
年末も近づいてきましたので、一気に断捨離と電子化を進めるときだとスタッフと話をしておりました。
ただ紙でやっている(保管している)なりの理由や背景もありますので、今後に向けてのビジョンを描き、年内でやりきるとの覚悟をもって取り組んでいきたいと感じた今日この頃です。