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長谷川 満

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第171回 組織の新陳代謝の欠如がもたらす停滞

2024/03/20

会社などの組織において、
よくあることとして、
社員の離職率が高く、
定着せずに早期離職してしまう
問題があります。


離職率についてですが、
厚生労働省が発表した雇用動向調査結果によると、
過去3年の平均離職率は、

2021年は、13.9%
2020年は、14.2%
2019年は、15.6%


過去3年間では、
およそ15%程度の労働者が
離職していることになります。


そうなると離職率が高いというのは、
離職率が30%、40%のような
組織のことを言うわけですが、

離職率が高いことは、
人材採用をし続けることになるので、
金銭的なコストがかかり、
採用を行う業務の手間が
増えることになります。


これらのことは、
歓迎されたことではありませんよね。


一方、離職率が低い組織は、
良いことばかりなのでしょうか?


離職率が低すぎる場合、
離職率が高い組織とは違った
課題が見えてきます。


それが、組織の新陳代謝が
起こらないことです。


組織が新陳代謝を欠く主な原因は、
内部の閉鎖性、リスク回避の文化、
そして変化に対する抵抗感です。


長期間同じメンバーや考え方に固執することで、
外部の変化に対する感受性が鈍ります。


その結果、市場や技術の変化に遅れをとり、
競争力を失ってしまいます。


また、新しいアイデアや挑戦を避ける文化は、
組織の創造性と革新性を阻害し、
最終的には停滞につながります。


◆新陳代謝を促進するための戦略

組織の新陳代謝を促進するためには、
複数の戦略が考えられます。


まず、外部からの新しい人材の
積極的な採用や交流を通じて、
新鮮な視点やスキルを
組織内に取り入れることが重要です。


また、内部のコミュニケーションを活発化させ、
異なる背景を持つメンバー間の
アイデアの交換を促すことも、
新陳代謝を促進します。


リスクを取ることの価値を認識し、
失敗を許容する文化の構築も重要です。


新しいアイデアやプロジェクトに挑戦する際、
失敗は避けられない部分もありますが、
それらから学び、成長することができます。


このような文化は、
組織全体の革新性と柔軟性を
高めることに寄与します。