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星 寿美

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第138回 『寄り添う』よりも上手くいく聴き方

2023/12/18

相手に寄り添って話を聴くことは、時には必要な時もあるかもしれません。
けれど、私は『寄り添わない方が』上手くいくと、感じることが多いのです。

『寄り添う』とは何か?
例えば、「それは、本当に大変だったね」と感じながら聞いて、それを言葉や態度に出して傾聴する。
というイメージがあります。(他にもあるかもしれませんが、一般的には、そんな感じが多いでしょう)

軽い対話の時には、非常に有効です。
コミュニケーションの潤滑油にもなると思うので、どんどん寄り添って聞いたらいいと思います。

けれど、本当に深く悩んでいる場合、2つのデメリットがあるんです。

デメリット1:「あなたに何がわかるの?」と感じて心を閉ざしてしまう時もある。
そもそも、全く同じような体験をしたとしても、感じ方・捉え方は人それぞれ。
例えば、いじめを受けていた、受験に失敗した、離婚した、などの辛い体験や状況などが同じでも、その人の感じ方は誰にもわからないんですね。

『同じだからわかる!』というのはかなり乱暴な解釈なのです。
人のことはわからない。だから、理解したくて話を聴くのです。

『わかるわかる』と聴くよりも『わからないから、もっと聞きたい』と聴いてくれる人の方が安心して話ができるのです。

デメリット2:寄り添って聞いてくれた人に「依存」してしまう時もある。
悩みが深いときは心が弱っています。
そんな時に安易に「わかるわかる」と寄り添ってしまうと、依存してしまって、立ち直りが遅れる場合が多いです。
怪しい新興宗教や、怪しいスピリチュアルなどがいい例です。(真っ当なのじゃなくて、あくまで怪しいやつですよ・笑)

じゃぁ、どうやって聞いたらいいのか?
「なるほど」「うんうん」「そうなんんだね」などなど・・・
ただただ、ありのまま聴く!です。

寄り添いもせず、ただありのままの自分で、相手のありのままを聴くだけです。

聴いていると知りたくなることが自然と湧いて出てくるので、それを質問しながら対話を深めましょう。

質問力だ!とか言って、何かの『型』で聞こうとすると、すぐにバレて相手は心を閉ざしてしまいます。
自然に発生した質問は、相手も自然に答えやすいのです。

そうやって、対話が深まると、自分が言いたいことも出てきますね?
そういう時は必ず「私はこう思う」「これが役に立つかはわからないけれど、私はこうだった」など、主語を自分にして伝えます。

そしてもし、アドバイスがしたくなったら「それについて私なりのアドバイスがあるけど、今、伝えてもいいですか?」など、必ず相手に確認してから伝えましょう。
なぜなら・・・
実は、アドバイスは多くの場合、不要なんですね。相手が求めている時だけ必要なものだから。

でも、言いたくなる時はあります。
だから、そういう時は許可をとってから伝えた方が、相手に届きやすくなります。
もちろん「あなたはこうすべき!」というアドバイスではなく、あくまでも「私だったらこうする」「何か参考になれば」などというように、選択は相手ができるような伝え方が大事です。

ということで、寄り添うよりもうまくいく聞き方について解説しました。
ぜひ試してみてくださいね!

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