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岩田 徹

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第153回 一体感

2023/11/17

38年ぶり2度目の日本一を遂げた阪神タイガース。
前回の日本一の時、私は小学校5年生でしたので、
その時以来の待ち焦がれた瞬間でした。
前回は、バース、掛布、岡田を中心とした強力打線が看板。
多少点数を取られても強力打線で逆転してくれる期待感に満ちたチームでした。
今回の日本一は、投手を中心とした守りの固いチームでありながら、
打線もつながりがあり、隙が少ないチーム。
接戦に強く、日本シリーズでも紙一重のところで上回っていたと思います。

38年ぶりの日本一を果たしマウンドに集まる選手たち。
喜びあう輪の中にチームを率いた岡田監督が歩み寄り、
程なくして胴上げが始まりました。
ファンである私もテレビ画面にかぶりつき、スマホで撮影を繰り返しました。
少し時間をおいて撮影した写真を確認したとき、印象に残ったことがあります。
それは、胴上げのシーンを上空から映したシーンです。
選手、スタッフ全員が中心で胴上げされる岡田監督の方向を向き、
綺麗な円を描いているのです。
例年、日本一のシーンで映されるのは、
バックスクリーン方面のカメラに向かい、我こそは目立とうとする選手です。
長いシーズンを戦って達成した優勝ですので、はしゃぎたいでしょうし、
中心から遠いと胴上げには関わることができない。
であれば、他で目立とう、という気持ちもわからなくもありません。

ですが、今年の阪神のテーマは、「繋ぎ」と「一体感」だったそうです。
繋いで繋いで1点を取る。
そのためにも各自が役割を認識し、チーム一丸となって目の前の敵を倒す。
そのテーマが胴上げのシーンにも現れていましたし、その後の祝勝会も、
監督と選手との絶妙な距離感、チームの雰囲気の良さを感じました。

と、阪神の胴上げで気づいたので、
世界一になったWBCの胴上げシーンを確認してみたのですが、
WBCでも皆が中心の栗山監督やダルビッシュ選手の方向を向き、
全員で喜び合っていました。
一体感だけで勝つことはできませんが、勝つチーム、勝ち続けるチームには
一体感があるのは間違いないことです。

皆様の組織には一体感はありますか?
今一度、組織として向かう方向を確認し、一体感を持って日々過ごしていきたいですね。