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岩田 徹

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第151回 チーム力の維持向上

2023/11/03

来春の選抜甲子園大会の出場を占う地方大会が各地で開催されています。
3年生の先輩が築き上げたチームが夏の大会で解散し、
現高校1、2年生の新たなチーム編成で夢の舞台を懸けた戦い。
夏の全国大会決勝を争った慶應義塾も仙台育英は都道府県大会で敗退。
準備期間の短さ、前チームからの戦力の継承が間に合わなかった両チーム。
一方で夏は夢舞台に届かず、心機一転、準備を重ねて挑んでいるチーム。
地方予選だけを見てもドラマチックな展開が繰り広げられています。

当たり前ですが、高校は3年間。
せっかく築き上げたチームも1年でリセットされるのが高校野球。
毎年メンバー構成が変わり、個の力も大きく変動します。
当然チームの特徴も変わり、チーム力を維持、向上させるのは非常に難しいです。
全国各地から優秀な選手を集めることができる私立強豪校でさえ、
毎年強さを維持するのが困難です。
ましてや選手獲得が運や巡り合わせになる公立高校では尚更です。
ですが、全国各地で毎年上位を争っている公立高校が存在することも事実です。

上位進出する高校だから、練習環境が整っているから、いい指導者がいるから。
様々な理由があるでしょうが、毎年上位を争う公立高校には、
良き文化が残っているのだと思います。
高校年代は指導者の力が大きく影響しますが、
指導者だけでなく、選手個々が高い意識を持って自らの意志で考え、
各自が様々な形でリーダーシップを発揮する、そんな文化です。
私立強豪校ほどの圧倒的な戦力、個の力はないかもしれません。
ですが、良い文化、良い習慣の身についた部活動の中で選手が成長し、
良いチームへと育っている例はたくさんあります。
また試合を通してチームが成長し強くなっていくのも高校野球の特徴です。

さて、皆さんの会社、組織では、チーム力の維持、向上は実現できていますか?
毎年選手が入れ替わる高校野球と違い、会社は戦力を積み上げることが可能です。
離職さえなければ選手は入れ替わらず、成長を続けていれば会社としての総合力は
自ずと高まるはずです。
が、なかなか高まっていない会社が多いのも現実です。
そこに良い文化、良い習慣はありますか?
社員個々が自己研鑽を重ね、リーダーシップを発揮していますか?
長い視点でチーム力の向上を行える会社組織であるからこそ、
戦略的に力を向上させていき、成果を勝ち得たいですね。