夏の甲子園は慶應義塾高校が107年ぶりに全国制覇を達成し幕を閉じました。
決勝戦の相手は前年度優勝校の仙台育英高校。
前年の優勝時も主力として活躍していた選手が6名も残っており、
特にエース、2番手、3番手はそのまま残り、4番打者含め、キーとなる打順にも
前年からレギュラーとして優勝に貢献したメンバーが残り、
大会前から優勝候補の筆頭に挙げられるチームでした。
迎えた決勝戦の初回。
慶應義塾の先頭打者、丸田選手が先頭打者本塁打を放ちました。
決勝戦のその後の流れを大きく左右する一打だったと思います。
スタンドに詰めかけた慶應の大応援団が一気に湧き上がり、
肩を組んで応援歌である若き血を大合唱。
スタンドの雰囲気が慶應一色に染まるくらい、圧倒的な応援でした。
その勢いを利して追加点を挙げ、自分たちのペースで序盤を迎えます。
一方、仙台育英高校もさすがの力を見せ、3回裏に1点差まで詰め寄ります。
4回の攻撃を終えて慶應が3-2と1点リードしていましたが、
どちらに流れが行ってもおかしくない、緊迫した雰囲気になりました。
そして5回表に慶應義塾が一気に畳み掛けます。
追加点を奪って5-2とします。
尚もランナー2、3塁。続く打者は平凡なフライを左中間に打ち上げます。
なんでもないフライで誰もがアウトになると思ったその瞬間、
大声援に包まれた球場内でレフトとセンターが交錯。
思わぬ形で2点が入り7-2。さらに追加点を入れて8-2。
一気に5点を取り、ゲームの方向性が決まった形となりました。
その後も慶應義塾は内野スタンドから外野スタンドまで埋め尽くした応援団の
声援、合唱、肩を組んでの若き血で、スタンドが大きく揺れているのが、
テレビの画面を通してもわかるくらい、勢いがあり、
仙台育英の追撃を許さず優勝を遂げました。
両チームとも力のある選手たちでしたが、
やはりこの大声援は少なからず影響を与えたと思います。
スタンドの声援を味方につけた慶應は追い風で自信を持ち、
声援の圧力に押され気味の仙台育英は少しの誤差でいつものプレーができず。
大声援について賛否両論ありますが、それも含めての甲子園、野球だったと個人的には思います。
平日の昼間にこれだけの人数が集まり、
一体感のある応援、声援を送った慶應義塾の母校愛には凄さしか感じませんでした。
チーム一丸となって真紅の大優勝旗を手にした慶應義塾の皆様、おめでとうございます。
また敗れたとはいえ、2年連続の決勝進出を果たした仙台育英のチーム力は素晴らしかったです。
3年で選手が入れ替わる高校野球において、安定して毎年強いチームを作り上げる
仙台育英の人材獲得、人材育成は企業経営においても参考になるかもしれないですね。