前回は、こちらから「こうしなさい」と指示してしまうと、やらされ感ですが、本人が考えて言葉にしたことは、自ら実践するという説明をしました。 まとめると・・・
①ありのままを受容
②質問と発問で引き出す。それもありのまま受容して。
③自ら実践→それを支援
でしたね。
よくあるのは・・・できていない部分を指摘して指示してしまうと言うこと。
それは相手の成長機会を奪ってしまう関わり方なんですよね。
今回は、全ての人間関係の元となる『信頼関係の築き方』について解説します。
さて、信頼関係って、どうしたら築くことができますか?
少し、時間をとって考えてみましょう。
いかがでしょうか?
話をちゃんと聴く
一緒に考えてあげる
挨拶をしっかりする
親身になって聴く
否定しない
いいところを褒める
存在を褒める
笑顔で接する
相手を好きになる
etc・・・
他にも、たくさんの答えが出てきたかと思います。
そして、もちろん全部正解!
そして私は、どう思うか?というと。
『経営者自身が、ありのままで在る。』
ということだと思います。それは、どういうことか。
例えば、実際に私のお客様の例なんですが。
「うちの会社は、他で落とされたような人でも入れるぞ!
そして、うちにきたからには、例え転職したとしても、どこでも通用するような人材になるんだ。」
という経営者がいました。
これは、格好つけているわけではなくて、本当に心からその理想を持っていたんですよね。
で・・・いやぁ、本当に手強い人たちが集まってしまいました。
元々会社にいた優秀な社員たちが、その手強い新人たちの指導に、ほとほと手を焼いて不満が溜まっていってしまった。
例えば、
「社長は、理想をいうばっかりで、尻拭いは全部私たちだ。」
「元々がんばってきた私たちの負担が大きくなるばかりだ。」
など。
まぁ、そんな不満が溜まって、組織のパフォーマンスが落ちてしまったんです。
そこで、話し合いの場を設けました。
まず、社員たちの言い分を全て出してもらいました。言いたいことがなくなるまで、全てだし、全て聞きました。
その後に、社長の本音も話しました。
「本当に、他では面接が通らないような人材がうちにきて、仕事の楽しさにめ覚めたり、どこに行っても通用するような人に育つ、そんな会社にしたいって心から思っていたし、今も思っている。
けど、そういう思いはあるけれど、じゃぁ、どうしたらそうなるのか?具体
なやり方はわからない。それをみんなに押し付けてしまっていた。本当に申し訳なかった。
それに、元々頑張ってきた仲間を疲れさせてしまって・・・
大切に、してきたつもりではあるけれど、結果的に大切にできていなかった。それも本当に申し訳ない。
それで、改めて、どんな会社にしていくか、みんなで話し合いたいし、どんな人が来ても成長しあえる組織にするために、何ができるかを、みんなで考えて、組織づくりをしていきたい。」
と、社長がみんなに伝えました。
自分が見えていなかったところをちゃんと認めたり、
やり方がわかっていなかったという、ある意味自分の弱みも曝け出して。
改めていい会社をみんなで作っていきたいっていうことを伝えたんですね。
本当にありのままの想いを伝えたことで、ここから対話が深まりました。
本音で伝え合える対話が深まったことで、逆に一つにまとまりました。
経営者自身がありのまま、尊敬されて、協力してもらったほうがいいですよね?
この強さも弱さも、長所も短所も、何もかも『ありのまま』であることが非常に大事なのです。
ありのままだと言動不一致がありません。
たとえあっても「努力している」と信頼されます。
けれど、弱みを隠すなどありのままではないと、どこかで言動不一致が起こったり、何か信頼できない感じを与えてしまいます。
ちなみに、余談ですが。
人間って、みんな超能力者だと私は感じています。
どんなに笑顔を作っていても、なんか、この人私のこと嫌いだろうなとか、表面取り繕っても伝わっていることってありますよね。
特に最近は、
昭和時代よりも感性の高い子たちが増えて来ています。
全部バレちゃう時代です。
だから、本当にありのままを受容し合うことが、これからはどんどん重要になります。
と言うことで『信頼関係を築くために、ありのままである』と言うことが最も重要。
そのために、自己対話をして、自分と仲良く在ると言うことが土台です。
自分が自分と一致していなかったり、自分が自分の敵だったりすると、人と信頼関係を気づくのは難しいのです。
まずは、自分との関係を見直してみましょう!
自分と信頼関係を築けていれば、自然と人とも信頼関係は築けるものです。