昨年1年間における日本の「貿易赤字」が「19兆9713億円」と、過去最大を更新しました。
ウクライナ危機を背景としたエネルギーの高騰や円安が要因にありますが、日本の「稼ぐ力の弱体化」が浮き彫りになったと、多くの経済評論家の声が目にとまります。
かつての「経済大国のポジション」を取り戻そうと、政府や大手各社も必死に取り組んでいるのでしょうが、果たして、「目指すべき姿」はそこにあるのでしょうか?
疑問を感じます。
そんな重苦しいムードの中、ほっこりとした話題をおひとつ。
26年の歴史を誇る東京・豊島区の映画館、池袋HUMAXシネマズが劇場内の「イス200脚」の販売を告知しているのです。
現在、6つのスクリーンで営業している同劇場は、今後、他分野への挑戦にも力を入れる予定とのことで、23年1月末に地下にある2つのスクリーンを閉館します。
「どうせ廃棄するのだったら、映画を愛してくれる皆様に役立てることがないか?と考え、椅子を販売してみようか!」という流れになったとのこと。
・普通とは違う特別感を味わえる
・初めてのデートで訪れた思い出を自宅の生活に取り入れたい
・自宅での映画鑑賞でも両脇のカップホルダーにコーラとポップコーンを入れられるなんて、素敵!
などなどの思いを持った方々からの注文が殺到しているようなのです。
誰かにとっての「不要なもの」は、他の誰かにとっては「宝物」にもなる。
お金を支払いサービスを受ける人もいれば、逆にお金を払ってでもサービスに関わらせてほしい、という人もいます。
これからの世の中は、「循環経済」へと向かっていく必要がある、なんて声を耳にすることが増えましたが、素敵な流れだなと感じます。
ちなみに、椅子の販売価格は1脚9999円で重さは25kg。他にもドア(1枚1万5000円)や、チケットの半券をもぎ取る「もぎり台」(1台6000円)などの販売も予定しているとのこと。ご興味ある方はいかが?