大手キャンプ用品メーカー「スノーピーク」さんの業績が好調だと、先日、会長である山井さんのご講演にて伺いました。
「スノーピークほど、お客さんとベタベタに付き合っている会社はない」と、自信たっぷりに語る姿は、とても魅力的。
コロナ禍でのアウトドアブームも背景に、また、グローバル展開も推進しており、昨年は過去最高の業績を上げたようです。
同社は1958年に金物問屋として創業したのですが、現在ではキャンプ関連事業のほか、アパレルや食品、住宅事業と幅広く展開しています。
2021年の売上高は257億円、営業利益は38億円と、ともに過去最高を記録していますが、好調の要因として、山井さんは、1998年から毎年続けている「顧客とのキャンプイベント」をあげています。
バブルが崩壊しキャンプブームが去った後、若手が顧客との距離を縮めるために始めたもので、ご自身も「アウトドアブランドでも上場企業でも、15万人のユーザーと1泊2日で時間を過ごした経営者は僕一人だけだ」と力強いコメント。
ここでの「対話」を商品開発や改善・改良に生かしているのだそうです。
また、「キャンパーが800人も集まっている会社なんて世界中で我々ぐらい。我々はキャンプの力を信じている」とし、店舗などで接客する際に「他社とはまったく違った熱量」で商品やキャンプの魅力を伝えられていることも、「ファンを獲得」できていることにつながっている、とも。
社長交代など「社内のドタバタ劇」は衝撃的でしたが、山井さんが兼任での「社長復帰」を決断されたことで、市場からの信頼も回復に向かっているようです。
「顧客からの熱狂」を獲得できるほど、ベッタリな関係性作りに注力している組織は、強いですね。
サッカー日本代表のスペイン戦の「熱狂」の余韻に浸りながら記しております。