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星 寿美

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第80回 関係の質が最重要!:自走組織『リーダー育成』(3/3)

2022/10/31

3回に分けて自走組織のための『リーダー育成』そのポイントをお伝えしています。

①人のためと書いて偽り:自走組織『リーダー育成』(1/3)
②課題解決思考の習慣:自走組織『リーダー育成』(2/3)
③関係の質が最重要!:自走組織『リーダー育成』(3/3)

今日は、3回目、テーマは『関係の質が最重要!』です。

自分軸を明確にしたり、解決思考が身についたりしても、人と信頼関係を築けなければ、何も活かせません。
仕事だけではなく、生きていくためにも、人との関係を築くことが最重要です。

と言っても「表面上うまくやればいい」とか「TopDownで指示命令して人を動かせばいい」というような、表層的な関係構築の話ではありません。
また、仲良しクラブを作るという訳でもありません。

『人と信頼関係を築く』とは、どういうことなのでしょうね?

相性の良い人、悪い人。自分とは違うタイプの人。年齢や立場。育った国や文化習慣の違い・・・様々な人との関わりの中で『人と信頼関係を築く』ことができる方法があります。

それは『ありのままを受容する関わり方』です。

今までも、何度か取り上げているので重複するかもしれませんが、とっても大事なことなので、改めてまとめます。

様々なタイプの人と信頼関係を築く方法

相手が、どんな価値観や性格の人でも、こちらが全く相容れないような考えの人でも、まずは『ありのままを受容』します。

それは、無理して合わせるということとは全く違います。
こちらも相手も尊重しあえる方法なのです。

相手がどんな意見を述べたとしても、それを「そうなんですね。」とありのままを受容します。

この時、別に自分が相容れない意見であっても『自分とは違うけれど、あなたはそう考えているのですね?』というように、ありのままを受容します。

そもそも、自分と相手は違う人間なので、お互いに違って当たり前。にもかかわらず、相容れない意見を言われた時に「それは違うだろう!」「いや、それはこうだろう。」などと反応していませんか?

実は、とっても単純なことなんです。
自分以外の人は全員、自分とは違う人なので、まずは相手のことを「あなたは、そうなんですね」とありのまま、そのまんま受容します。

その後で「私はこう考えます。」と自分の意見を述べれば良いんです。
こんなに単純なことが、日常で、現場で、できていない場面が非常に多いのです。
意識すらしていないことが多いでしょう。

しかし、相手のことを、まずは『ありのままを受容』するところから、信頼関係は築かれます。
これができるようになると、今度は自然と・・・

自分とは違う考えなので、疑問が湧いて『もっと相手を理解したい!という欲求からの質問』が出てきます。

それは尋問とは違い『理解しようとしてくれている!と相手に伝わる質問』です。
『自分をありのまま受容し、さらに理解しようとしてくれる。』そう相手が感じるから信頼関係の第1歩になります。

さて、日常で、現場で、あなたは部下の話を『ありのまま受容』できているでしょうか?

関係の質が最重要!

相手をジャッジしたり、否定せず、ありのまま受容しながら・・・
(③関係の質が最重要!)
自分がどう在りたいのかを大切にし・・・
(①人のためと書いて偽り)
解決思考で、課題をともに解決していく・・・
(②課題解決思考の習慣)

そうやって、ともに現実がより良くなっていくことを実感し喜びあえる。

それは一人一人が、自分らしさを発揮し、主体的に関わり、ともに成長しあえる関係性とも言えます。

イメージしてみてください。
そんな関係性のチームだったら・・・

ほら、関係の質がもっとも最重要だということは実感していただけますよね?
その最初の第一歩が『ありのままを受容する』こと。
それは非常に単純で「(自分とは違うけれど、あなたは)そうなんですね。」というところからです。

ボールを使ったキャッチボールでは、誰もが相手から投げられるボールをキャッチしてから投げ返せるのに。

コミュニケーションになった途端に、相手から投げられたボールを、はたき落としたり、無視して、ポケットから自分のボールを取り出して投げ返す。

そんなことが多々起こっています。
相手のボールを、ただそのまま受け取ってから、相手に投げ返してください。
そこを意識するだけで『関係の質』に変化が起こります。

そんな小さな、些細なことで?と思う方ほど、実践してみて欲しいのです。
大きな変化は小さなことの積み重ねで起こるものなのです。

さて、自走組織『リーダー育成』について
①人のためと書いて偽り
②課題解決思考の習慣
③関係の質が最重要!
という3回に分けてお伝えしてきました。
いかがでしたでしょうか?

どれもシンプルで当たり前のことばかり。特別なことは何もありません。
これらのことを『知っている』だけではなく『できている』という実践こそ、大事です。
実践できているかどうか、改めて振り返るきっかけになれば、とてもとても嬉しいです!

全ての組織の『関係性の質』が上がり、幸せな組織が増えることを心から願っています!