春の選抜高校野球は横浜高校が19年ぶりに全国制覇を果たしました。
秋の全国大会である明治神宮大会に続いての優勝。
新チームになってから公式戦は20連勝。
19年前に松坂大輔さんをエースとして
春夏連覇を果たした当時の横浜高校は44連勝。
当時のチームのような強さを感じさせる優勝でした。
このチームの中心選手である、エースNo.1を背負った奥村頼人選手。
甲子園では全て後輩の織田投手が先輩をし、
試合中盤から奥村選手が抑える、というパターンで頂点まで上がりました。
奥村選手は打っては4番。
横浜高校の大黒柱として投打に活躍しました。
奥村選手は滋賀県彦根市出身。
中学時代から活躍し、高校進学時には50校ほどの高校から誘いがあったようです。
投打に秀でた選手なので、どの高校も欲しかったと思います。
多くの選択肢の中から奥村選手が選んだのが横浜高校。
その理由は、「誘いの言葉が一切なくて、入学したら全員関係ない。」と言われたからだそうです。
1年生からの試合出場確約、特待生確約などの好待遇、
甘い言葉をかけてくれる高校もたくさんあった中、
あえて自分自身を鍛えられる学校を選択。
15歳の中学生でありながら実家を離れて、遠く横浜高校に入学することを決意したそうです。
目の前に優秀な人材がいれば、甘い言葉の一つもかけたくなるのが心情です。
ですが、全ての人材が甘い言葉で決断してくれるかと言うと、そうではありません。
一人一人個性があり、一人一人価値観があり、
一人一人目指す未来像があります。
その未来像に向けて共に歩んでいけるかどうか、自らを成長させることができるか。
そういった選択基準を持っている人材は、甘い言葉だけでは口説けません。
横浜高校を選択し、全国制覇を成し遂げた奥村選手の選択基準を参考に、
多くの企業も自社の採用活動を見直してみるのも良いのではないでしょうか。