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益田 和久

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第214回 新入社員のみなさんへ 社内ツールについて

2025/04/10

入社して1週間が経ちましたね。
集合研修またはOJTリーダーから、具体的な仕事の進め方についてレクチャーされていると思います。
レクチャーの中でも、社内ツールの活用については、苦戦することが多いのではないでしょうか。

会社には様々なITツールが導入されており、業務の効率化や情報共有の質を高めるために活用されています。
チャットツール、スケジュール管理、ファイル共有、ワークフロー申請、業務進捗管理など、その種類は多岐にわたります。
新入社員の皆さんにまず大切にしてほしいのは、「どんなツールが、何の目的で使われているか」の全体像を把握する姿勢です。

まだ実務経験が浅いうちは、各ツールの用途や効果がピンと来ないかもしれません。
しかし、「これはいつ、何のために使うのか?」という視点で、職場の先輩の使い方を観察したり、過去の事例を参照したりすることで、少しずつ理解が深まります。
例えば、チーム内での進捗報告をメールでしていた先輩が、ある時からプロジェクト管理ツールに切り替えたことで、上司から「進捗が一目でわかって助かる」と評価されたケースもあります。
このような体験談から、ツールの目的とその効果を実感することができるでしょう。

一方で、「自分には関係ないツールだ」と思い込み、ツールの存在自体を把握しようとしない新入社員も見受けられます。
しかし、それでは組織の中で活躍することは難しいでしょう。
社内の共通インフラであるITツールに無関心でいることは、社会人としての基本姿勢に欠けると認識してください。

また、操作マニュアルが用意されている場合には、必ず目を通すようにしてください。
特に、「これどうやって使うの?」とすぐ人に聞いてしまう前に、まずは自分で調べるのがマナーです。
マニュアルは「何も知らない人」が読んでも理解できるように作られています。
一度読んで分からなくても、3回読めば見えてくるものがあります。
以前、「マニュアルを読まずに質問してきた新人が、結果的に基本的な操作ミスを繰り返していた」という例もありました。
そうした失敗を防ぐためにも、まずは自分で読み込む努力を惜しまないことです。

とはいえ、読むだけでは実践力は身につきません。
実際にツールを使ってみるというトライアル精神が重要です。
触ってみることで、「あ、こういう流れで操作するのか」「この機能、意外と便利だな」といった発見がありますし、マニュアルに書かれていない操作上の疑問も出てくるでしょう。
そういったリアルな経験が、業務習得の近道になります。
そして、もしマニュアルが分かりにくいと感じたなら、それを改善するチャンスだと捉えてください。
自分の言葉で整理し直しておけば、次に同じツールを学ぶ人の助けにもなります。

ITツールの活用は、単に「ツールを操作する」ことではなく、「業務をどう効率化し、成果につなげるか」という視点が求められます。
積極的に活用し、仕事を覚える一助にしてほしいと思います。