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岩田 徹

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第212回 One for all.All for one

2025/01/10

One for all.
All for one.
一人はみんなのために。
みんなは一人のために。
ラグビーでよく語られる言葉です。
他の球技スポーツでも語られても良さそうですが、
ラグビーで語られることが多い言葉ですね。

ラグビーというスポーツが他の球技スポーツと大きく違うことは、前方へのパスが出せないことではないでしょうか。
キックで前進することはできますが、
その段階で自分たちの攻撃権を放棄し、落下地点でのボール獲得争いが待っています。
一方、パスを繋いでいけば攻撃権を放棄することはありませんが、簡単に前に進むことはできません。
相手の防御を突破するために作戦を考え実行に移します。
サッカーやバスケットボールのように前方に人を配置して、
一本のダイレクトパスで速攻を仕掛ける、というようなことはできません。
地道に敵の防御の隙を突いたり、防御の隙を生み出すために揺さぶったり。
華やかな攻撃の前に泥臭い戦略が実行されています。
この戦略の実行の際、ボールにほぼ触れることなく相手の防御網を破壊するために汗をかく人がいます。
守備側も失点を防ぐために、攻撃権を獲得するために守り続けます。
一人がサボればそこに隙が生まれ、攻守の逆転が起こります。
テレビ観戦でも鍛え上げた肉体同士のぶつかり合いは見応えがありますが、
スタジアムで観戦するとぶつかる音が生々しく聞こえ、
その激しさに私のような素人は恐怖さえ感じます。
恐怖を感じて一歩出足が遅れれば隙を突かれ失点の可能性が生まれます。
誰もがチームのために汗をかけるか。
それがラグビーというスポーツの一要素ではないでしょうか。

組織においてもラグビーのような局地的な激しさまでいかずとも、
日々、攻守の入れ替えや局面での打開など、さまざまな動きが起こっていると思います。
社員一人一人がどれだけ組織のために汗をかけるか。
誰かがサボれば隙が生まれるでしょうし、
トライをより多く取り試合に勝利するという目標が認識できていなければ、
組織はあらぬ方向へと進んでいきます。
ラグビーのように、チーム全員が目標に向かって泥臭く汗をかけるか。
そんな組織が強い組織になっていくのではないでしょうか。