昨シーズン大リーグMVPを獲得し、今やメジャーを代表する選手となった大谷翔平選手。
しなやかな腕の振りで豪速球を投げ込み、
日米通算90勝を挙げているトロント・ブルージェイズの菊池雄星投手。
ご存知の方も多いかと思いますが、二人は岩手県の花巻東高校出身です。
二人が高校の下級生時代に付けていた背番号17は、
花巻東高校では出世番号と呼ばれ、現在行われている春季大会では、
プロ注目の2年生スラッガー、佐々木麟太郎選手が付けています。
そしてその佐々木麟太郎選手のお父様が花巻東高校の佐々木監督です。
佐々木監督が就任されてから20年ほどで、
岩手県から2名のメジャーを代表する選手を生み出しています。
佐々木監督はインタビューで、下記のように答えていました。
「なぜ最近東北からすごい選手が出るようになったのか、と尋ねられます。
以前もすごい才能の選手はいたと答えます。
指導や練習方法が原因で開花させられなかったと考えています。」
「指導によってすごい選手を生み出すことは難しいが、
ダメにしてしまうのは容易い。野球の世界は伝統と経験がものをいいます。」
「裏を返せばそれまでは多くの才能が指導によって潰されてきた、と言えます。
指導とは想像以上に『こうしたものだ』という常識に支配されており、
その常識はロジックや合理性を伴わないことが多いと感じています。」
「今の指導者はもしかすると画一的な『システム』に子どもたちを当てはめすぎている
ように感じます。指導者は各選手に合わせた練習やアドバイスをしなければなりません。」
佐々木監督は高校野球の監督ではありますが、
経営やビジネスから学び、ご自身の指導に活かしているそうです。
〜中小企業の採用・育成のヒント〜
佐々木監督がビジネスから学ばれ、ご自身の指導をアップデートさせてきたのと同様に、
経営者もスポーツや他分野から学んで、
経営、人材育成をアップデートしていく必要があります。
会社、組織においても伝統や経験がものをいい、多くの才能が引き出されることなく、
画一的な人材を生み出す要因になっているかもしれません。
マニュアル人間が多い、個性が見えないと嘆くのではなく、
指導側のアップデートがないからこそ、そうした人材を生み出しているのだと自省し、
自分自身を進化させていく必要がありますね。