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岩田 慎太郎

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第9回 正体隠匿ゲームで、ロジカルトーク力を身につけよう!

2022/01/31

ドイツゲームが日本で広まるきっかけとなった一つとして欠かせないアイテムと言えば『人狼』です。
『カルカソンヌ』や『ドミニオン』をやった事がなくても、「あー、人狼なら!」という方も大勢いると思います。

しかし、
「人狼もドイツゲームに入るんですか?」という方も大勢いるのもまた事実でしょう。

はい。実は人狼は、2003年のドイツ年間ゲーム大賞のノミネート作品でもあります。
正体を隠し、自分の役職がばれないようにトークをしながら自身の勝利条件を目指していくタイプのゲームを、「正体隠匿ゲーム」といい、実はドイツゲームの中でも多種多様のものがあるのです。

このゲームで必要な力は、言ってしまえば「嘘をつく力」です。
嘘をつくのが上手な者がこのゲームは得意です。
と、言うことは!
正体隠匿ゲームが得意な方は「嘘つき」=ひどい人!と、思われてしまうかもしれませんが、私が今回取り上げたい内容としてはそうではありません。

人生にもビジネスにも、必要な良い嘘=方便というものは存在するのではないでしょうか。
お笑い芸人千鳥のボケを担当している大悟はまだ駆け出しの頃、地元岡山の同級生にこんな仕掛けをしたと言います。
それは、「今大人気のピン芸人大悟!」という記事が一面に載っている偽の新聞を持っていき、「俺、大阪で売れたわ。だから一緒にやらんか?」と言ってその同級生を相方に誘ったのです。
その相方は喜んで当時勤務していた企業(SHARP)を辞め、地元を飛び出し当然まだ売れていない大悟とコンビを組むことになりました。
その同級生が現在の千鳥の相方のノブです。
その時の大悟の嘘がなければ、今の千鳥はなかったという訳です。

嘘は時として人生やビジネスに必要です。
しかし、それは相手の事を思った「筋の通った嘘」でなければならないでしょう。

私は是非、正体隠匿ゲームを通し、そのような筋の通った嘘を学んでほしいと思っております。
正体隠匿ゲームでする発言は、相手を味方につけるロジカルトークが必要です。
感情に任せて「自分は嘘は言っていない!」などというのではなく、
「あの時」、「何故」、「どんな」発言をしたのかという理由を明確に提示し、そしてそれが筋の通ったものであれば他のプレイヤーは信じてくれることでしょう。
疑い合い、騙し合うという要素があり、それが時に敬遠される要素でもある正体隠匿ゲームではありますが、今回の記事で、そのゲーム性の違った側面を感じて頂ければ幸いでございます。

ちなみに私のおすすめは、こちらの『レジスタンス・アヴァロン』というゲーム↓
https://www.youtube.com/watch?v=lb50vEAYapY
人狼と違って、脱落という要素がないのと、1プレイの時間もお手軽なのがオススメです。