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塩崎 俊樹

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【第55回講座】飲食店の求人倍率3倍以上!新しいスタッフが選び続ける職場に②

2021/12/30

採用市場の現実を踏まえて

大手求人広告代理店からの情報によると、採用環境は依然厳しい状態が続いており、今後さらに厳しくなると考えられています。
10月、11月の最新の求人倍率は飲食店では3倍以上になっています!

この求人倍率を踏まえて、飲食業界における採用の難しさと採用を実現していく為に5回にわたって、覚悟を持つことの大切さと応募があった場合の準備についてお話してきました。

今回は前回に続いて新しいスタッフが働き続けたくなる上で望ましい取組みについてお話してきます。

安心を届けるために

前回の講座では新しいスタッフの採用が決まったら、選ばれ続ける為に「安心」を届けることが大切であると書いてきました。
安心については、原理原則の視点から見ると、コロナ禍や人不足の時代も人が充足していた時代も根本的には変わっていません。この視点で考えることが大切です。

安心には段階があります。
マズローのご段階欲求の視点から見ていくと、今の人達が安心を得続ける為には3番目に求める欲求:愛と所属の欲求が重要になります。
この愛と所属の欲求を満たすことを目指していくことが今の人達にとってはとても重要なのです。
この愛と所属の欲求を満たした後、必要になるのが承認の欲求です。
この欲求はスタッフが永く務めてくれる上で大切になります。

愛と所属の欲求=居場所

愛と所属の欲求を別の言葉で表現すると、居場所を意味します。
新しく採用した人にとって、この場所が自分の安心して働ける居場所であると実感できる必要があるのです。
その為に大切になることは、お互いを知る機会を作ることです。

店主自らも新しいスタッフに対して、自分自身のことやお店のことを共有する機会を持つことや、スタッフのことを知る機会を作り、お互いがお互いのことを知った上で、この人となら安心して働くことができるというチームに育てていく必要があります。

1日10分を継続することもいいですが、時には1時間、2時間とって、その人とお互いを知る機会をしっかり持つことをお奨めしています。
お互いのことを知り合うには時間がかかるからです。
お互いを知ることにそんなに時間をかけられない・・・と想うかもしれませんが、人材育成は長期的視点で考えないといけません。

成果が表れるまで時間はかかりますが、この取り組みを積み重ねていかないと、いつまで経っても人が採用できてもすぐ辞められてしまうことの繰り返しになってしまいます。
スタッフが安心してお店で働くことを選ぶ為の第一歩はお互いを知る為の時間を確保し続けることです。

1日10分、15分でも大丈夫です。
とにかくお互いが知ることに向き合っていくことが大切です。
このお互いを知る機会を設けることで目指していくことは、本音で話すことができる信頼関係です。

それはどんな状態なのか?なぜ本音で話せる信頼関係が大切なのか?今後の講座でお届けしますね。

☆今日の質問☆
あなたは、スタッフとお互いを知る機会を毎月どれくらい設けていますか?