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岩田 慎太郎

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第4回 「麻雀」は4支店、1営業所を作るマネジメントゲーム!

2021/12/27

今回ご紹介するゲームは、ご存知「麻雀」です。
え?今更?と思う方や、あれ?麻雀って、ドイツゲームではないのでは?
(ドイツゲームの定義に関しては第1回連載をご参照下さいませ。)
と思われる方もいらっしゃる事でしょう。

そうです。
麻雀はドイツゲームではなく、古典ゲームというジャンルに分類されるのですが、前回の「ドミニオン」でも学んだ「チームビルディング」をまた別の形から学ぶことのできるゲームでもありますし、何と言っても日本で最も多くのプレイヤーがいるボードゲームです。(日本での麻雀人口は500万人と言われています。プレイ人口NO1は将棋という説もあり。)

何故これほどまでに多くのプレイヤーがいるのかというとそれはやはりドイツゲーム同様、麻雀も大人がハマるボードゲームの1つだからでしょう。
私も実はそんな麻雀プレイヤーの一人であり、雀荘で働いていた経験もあります。

さて、今回のタイトル「麻雀は、4支店、1営業所を作るマネジメントゲーム」ですが、早速下記画像をご覧下さい。

麻雀は、画像のような形を先に作るゲームです。

同じ種類の牌(※ハイと呼びます。)
3つの組み合わせ(例:四萬3枚)か、数字が3つ連番の組み合わせ(例:567)を4つ作り、さらに同じ種類の牌2つの組み合わせ(例:發2枚)を作るのです。

つまり、3個1セットの組み合わせ4つと、2個1セットの組み合わせ1つを作るゲームです。
私はこの、3個1セットの組み合わせのことを、「支店」、2個1セットの組み合わせのことを「営業所」と呼んでいます。

麻雀の手牌は、常に13枚スタートです。
最初に配られた手牌はランダムですので、バラバラです。
自分のターンに山から1枚牌を引き、14枚になった手牌から1枚切ることを繰り返し行います。
そして、最終的に14枚が4支店1営業所の形になったら完成です!(あがりの形になった時の手牌は捨てなくてよい。)

ビジネスに置き換えると、麻雀とは経営者の立場となり、最初に与えられたバラバラな纏りのない13人の人材から、募集とリストラを繰り返し行なっていくゲームと言えるでしょう。
数字の牌は連番でも同じ数字3つでも支店になりうるので、發のような字の牌より優秀な人材です。
数字の中でも1や9よりも3や7の方が連番が作りやすいのでより優秀です。
しかし、時にはそんな1、9牌や字の牌も輝く時があります。

時には他のプレイヤーの牌を使って支店を作ることもあります。
他のプレイヤーからリストラされた人材を引き受けるのです。
そうする事で自分は目標である4支店1営業所を作るスピードが上がります。

前回紹介したドミニオンとは違い、手牌が常に13枚ですので、プレイヤーは毎回どの人材をリストラすべきかの判断を迫られます。
その判断力の差が麻雀の実力という訳です。

麻雀は少しルールも複雑で取り掛かるのにハードルが高いゲームと言われがちなのですが、サイバーエージェントの藤田氏や楽天の三木谷氏など、多くの経営者に愛されていますが、その理由は麻雀を通し、経営力を鍛えているからなのかもしれません。