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岩田 徹

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第54回 その1秒を削りだせ

2021/12/24

コロナウイルスで1年のほとんどが緊急事態宣言中だった
2021年も残すところあと1週間となりました。
年が明けると毎年楽しみにしている箱根駅伝が待っています。
1万メートルの持ちタイムで27分台、28分台を持っている選手が多数いるなど、
過去最速とも言われる高速駅伝が予想されています。
絶対的エースと次期エースを中心に箱根連覇を狙う駒澤大学。
出雲、全日本で共に2位、箱根制覇を目指す青山学院大学。
昨年最終10区で大逆転されたものの、往路初優勝を遂げ選手が多く残る創価大学。
出雲初制覇、強力な外国人選手がいる東京国際大学。
今年も大学生の熱い戦いが見れそうです。

この箱根駅伝で私が好きなチームスローガンが、
東洋大学の酒井監督が作った「その1秒を削りだせ。」です。
このスローガンは10年ほど前、
東洋大学が山の神、柏原竜二さんが5区山登りで逆転し、
27秒差で往路優勝を飾ったものの、翌日の復路で早稲田大学に逆転され、
21秒差で総合優勝を逃した後に設定されたものです。

大会後のミーティングで選手一人一人から、
「自分があと1秒頑張っていれば」という言葉が出たそうです。
10人が1秒ずつ時間を詰めれば10秒。2秒で20秒。
一人一人がもうひと頑張りできていれば勝てていたのではないか。
「その1秒を削りだせ」をスローガンに1年間練習を積んだ東洋大学。
翌年の箱根駅伝では10区間中6区間で区間賞を獲得。
前年に早稲田大学が記録した記録を8分15秒も更新する新記録で、
堂々たる優勝を飾ったのでした。

さて、今回はどのようなドラマが待っているのか。
正月はテレビの前で観戦したいと思います。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

会社、組織で人数が増えてくると、
一人一人が及ぼす全社への影響力は減少します。
しかし、一人一人の小さな気の緩みが積み重なると、
組織全体ではものすごく大きな損失となります。
東洋大学のように、一人一人がほんの少し、組織への貢献を果たすことで、
積み重なると大きな利益となります。
一人一人が仕事においての「1秒」を削り出すことで、
組織全体が生み出す価値を最大化させたいですね。