採用市場の現実を踏まえて
大手求人広告代理店からの情報によると、今年の9月半ばごろまでは1倍を切っていた求人倍率が、9月半ば以降の緊急事態宣言解除が近づくにつれ一気に高まりました。
10月、11月の最新の求人倍率は、全業種平均で1.7倍に、飲食店では3倍以上になっていました!
さらに中途採用市場は、コロナ前を超える求人倍率になっています。
この求人倍率を踏まえて、飲食業界における採用の難しさと採用を実現していく為に2回にわたって、覚悟を持つことの大切さと応募があった場合の準備:視点編をお話してきました。
今回は応募が来た場合の具体的な対応のポイントについてお話してきます。
選ぶではなく“選ばれる覚悟で迎える”
このことは前回の記事でも書きました。
まず受け止めるべきことは、求人倍率が3倍の市場の中では、応募者はお客様である視点を持つことです。
こちらが採用者を選ぶのではなく、どうしたら応募者に選んで頂けるのか?の視点で活動することです。
この視点を持てるかどうかで、応募が来た時に成功するかどうかは9割以上決まります。
それくらい今は採用側が厳しい状況にあるのです。
この採用の現実を受け止めた上で、応募者を迎えることが大切です。
ではどのように迎えることが大切なのでしょうか?
そのポイントを見ていきましょう。
選ばれる上で大切な対応の視点
①第一印象で9割以上決まる
買い手市場であった時は、コチラが応募者を第一印象で9割決めていました。
しかし、今は違います。
お店側の迎える第一印象で、応募者がそのお店で働きたいと思うかどうか9割以上決まります。
まずは第一印象で好印象を持っていただけることを目指した対応が求められます。
②面談の気持ちで相手を知ることを目指す
以前は面接が当たり前でした。
面接はこちら側が相手を選別する際に使用する対応の仕方です。
この視点で迎えると、応募者に対して上から目線で対応してしまいます。
この時点で、相手は不快に感じる可能性があります。
よほど応募があり、コチラに選ぶ権利がある場合は別ですが。
やっと応募が来た!と感じるくらい応募が少ない場合は、対等の立場である面談の姿勢で相手を迎えることが大切です。
面談のポイントは、お互いに知り合うことです。
対等の立場で、お互いに聴きたいことを聴き合い、それを受け止めあい、さらに深堀しあい・・・というように、お互いが知り合えることを目指して面談していくことが大切です。
③お店の想いを届ける
応募者がお店を選ぶうえで大切なキーワードは「共感」です。
応募者から共感を得られるようにするためには、お店側が、どんなお店を目指しているのか?
なぜ今回採用活動をしているのか?
採用後はどんな活躍の機会が待っているのか?
など、相手が入社してからワクワクするような情報を、想いを持って届けることが大切です。
この想いが伝わらないと、応募者側は、あなたのお店で働きたいとは思いません。
大切なことは、応募者から共感を得られるかどうかです。
④伝えるべきことは伝える
応募者の人に選んで頂きたい気持ちが強まるあまり、マイナスなことも含めて、伝えるべきことを隠したり、嘘をついたりしてはいけません。
もし隠し事や嘘があると、入社後に問題になり、すぐに離職してしまう可能性があります。
大事なことは、未来に対するワクワクする希望が見えた上で、今の現実に対して正直になることです。
今が厳しい状態でも、描いている未来に対する想いが本気であると伝わると、応募者の人は信じて選んでくれる可能性があります。
選ばれる側にあることを忘れない
以上の4つの対応のポイントをお話してきましたがいかがでしたか?
長い間、お店側が選ぶ側にあった採用市場。
その常識が真逆になった今、選ばれる側に視点を変えようとしても、なかなかすぐには変わりにくいかもしれません。
でも変わらないといけないのです。
時間はかかりますが、まずは変わることを意識して、一歩一歩チャレンジを重ねていくことが大切です。
忘れてはいけないことは、お店は選ばれる側にあるとのことです。
☆今日の質問☆
あなたは応募者の人がお店に来たら、どのように迎えますか?