雨で6日間順延され、8月最終週の日曜日に決勝戦が行われた高校野球。
智弁学園VS智弁和歌山の兄弟校対決は、
2-9と点差は開きましたが、引き締まったゲーム内容でした。
優勝校の智弁和歌山高校が歓喜の輪を作らなかったことも話題となりましたが、
私が注目したのは、優勝校の校歌斉唱前に
列を整える智弁和歌山の選手に語りかけている審判団の方でした。
この方、山口さんという方で、審判歴20年。
2016年にはアマチュア野球審判員で初めてとなる
「国際審判員」の資格も取得されている方でした。
校歌斉唱前に何を話しかけていたのかは口元を見てもわかりませんでしたが、
決勝戦で3塁審判を任された山口さんは、
イニングごとの攻守交代のタイミンングでも選手に声がけをされていたようです。
「まだまだがんばれ!」
「ここからだぞ!」
「守備からがんばれ!」
「締めていこう!」
「最後までがんばれ!」
選手たちもそれに応えようと頭を下げていました。
山口さんですが、決勝戦以外でも今大会注目された試合の主審を務めていました。
大阪桐蔭VS東海大菅生。
途中から大雨となり、8回途中で無念の降雨コールドゲーム。
土砂降りの雨の中、両校の主将をグランドに呼び、
「両校が甲子園で再戦できるように、これからも頑張ってほしい。」と伝え、
両校主将がベンチに下がったのをじっと見つめてからゲームセットを宣言しました。
山口さんのモットーは、判定屋にならないことだそうです。
高校野球だけでなく大学野球、社会人野球でも審判を務め、
その試合を作る一員として選手への声がけ、鼓舞を行っているそうで、
多くの選手たちから尊敬を集めている素晴らしい審判と評価されています。
〜中小企業の採用・育成のヒント〜
試合に出ている選手だけが試合を作り上げているのではありません。
試合に関わる審判、ボールボーイ、グランド整備員、応援団。
一人一人がそれぞれの持ち場で役割を見つけ全力を尽くすことで、
最終成果はまるで違うものとなってきます。
会社、組織、仕事に関わる一人一人が自身の持ち場で役割を見つけ全力を尽くす。
同じことをしていても大きく成果が変わると私は思います。
今の職場や仕事に悩みや不満や不安を持つ人は、
今一度ご自身の役割と目的を見つめ直してみるのはいかがでしょうか。
審判の山口さんのように、
一見目立たないようで試合成立のキーパーソンになることもあるのですから。