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金山 正明

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第34回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~

2021/08/01

 先週に引き続き、株式会社ワングロース 代表取締役社長の宮田 慶様にご協力頂きました。今回は創業から現在に至るまでのご経験から、人・組織が育つためのポイントについてお話を伺います。

金山:今まで沢山の企業、組織に貢献してこられたと思うのですが、人が育つためのポイントなどあれば教えて頂けますでしょうか。 

セルフイメージを正しく持つ

 そうですね。人類のほとんどの人が、日本人は特になんですが、セルフイメージを正しく持てていないまま大人になっていると思います。子供の時に、あれやっちゃダメ、これやっちゃダメと育てられ、やっていいこともやらなくなるんですよね。セルフイメージが本来のものより小さいまま社会に出るので、極端に言えば指示待ちになっちゃいますし、限界を低く設定しています。セルフイメージを正しく持って限界なんてないという意識で生きていけば全力が出ると思います。全力を出すには座学では75%が限界値になるので、動きを伴うことによってその人の能力の100%を出せるようになります。そういった考えのもと、研修を提供していますね。

利他的じゃないと本来の力は発揮されない

 またその上でもう一つ大切なことがあります。それは、自分のこと以上に周囲、日本的に言うと利他的に、自分のこと以上に周囲のため、社会のため、人のために力を尽くせたら本能から全力がでると思います。誰にも利己的な考えと利他的な考えがあると思います。利他的な考え、想いを使っていない人って全力が出ていないわけです。両方全部使う必要があると思います。そうするともっともっと能力が出るはずです。何も特別なことを言っているわけでも、しているわけでもなくて、その人が本来持っている能力を出しちゃってくださいという環境やプログラムを提供しています。

金山:今までのご経験の中でお話し頂ける事例などありますでしょうか。

 ある会社の若手の方が3年連続で私の研修に参加頂いたことがあります。1年目は自分が受けるので精いっぱいでアップアップの状態でした。ただ、オープンハートプログラムもありますので。

金山:オープンハートプログラムというのはなんでしょうか?

 夜の時間に、過去、現在、未来をプレゼンしまして、皆さんから意見をもらうプログラムですね。そこで彼が、実は中学生の時にスポーツで県の代表だったという話しをされたんです。子供のころは結構活発で、力を発揮できていたようです。それがどこかで挫折して、セルフイメージが小さくなっていた状態のようなんですね。大学生のころはほぼ引きこもりのような生活をしていたようです。ですので、本当に控えめな人で、自分のことで精いっぱいな1年目だったんですけど、2年目になると人の面倒をみられるようになってたんです。そして3年目に来た時には、リーダーシップを発揮できるようになっていました。これには、拠点が違う同期の人が驚いていましたね。特に仕事の場では、できない理由を言わなくなったようです。何事にもできることだけを考えて取り組むようになったそうです。

金山:セルフイメージを正しく持つきっかけになったんですね。素晴らしいです。ちなみに、セルフイメージを正しく持つために、何かできることってあるのでしょうか。

言葉をすべてポジティブにする

 簡単なのは、言葉をすべてポジティブに表現することですね。お察しの通り言葉って裏表があって、「〇〇できない」という言葉は、「こうすればできる」というように全部変換できますので。人間って無意識のうちに自分の言葉を打ち消しているわけですよね。研修中もそうですし、仕事ぶり見てても「このやり方だったらできないな」、「このやり方だったら無理だな」という打ち消す言葉って非常に多くの人が使っています。無理とかできないとか。「こうやったらできないよな」っていうくらいなら「こうやったらできるかもな」と言えばよいことですし、「これじゃ無理だよな」と言うんじゃなくて、「これじゃない他の方法あるはずだよな」と言えばいいだけなんですよね。ですので、言葉尻をすべてポジティブにすればいいだけなんです。自分の発言って一番最初に脳の振動通して自分が聞いてますので、ポジティブな発信であればポジティブな因子が起きて、ネガティブな因子を眠らせることができますので、そしてそれは自分だけじゃなく周りの人にも伝播します。やはりポジティブな発信をすればポジティブなフィードバックがきますし、ネガティブな発信をすればネガティブなフィードバックがきます。それが自然だと思いますので、極力ポジティブにした方が良いと思います。

金山:なるほど。ついつい無意識に出てしまうネガティブな発言。私もありますね。最後に会社・組織として見たときに大切なポイントなどありましたらお話し頂きたいです。

 やっぱり人間関係ですよね。もちろん理念とかクレドとか価値観を共有するものは大事なんですが、人間関係が良好で一丸となっている、一体感のある組織は急成長できますよね。結局Googleで言う心理的安全性というのも人間関係ですよね。ちゃんと優秀な方々が人間関係を作れればよい結果になってあたりまえですからね。これがGoogleの例で言えば、同じ人でも違うプロジェクトでうまくいくプロジェクトとそうじゃないプロジェクトがある。うまくいかないプロジェクトは発言量が少ないからと。それは人間関係が構築できていれば発言しやすく力を発揮しやすいだけのことだと思いますね。

金山:やはり人間関係ですか。関係性の質を向上させることで仕事の結果につながるといった組織の成功モデルもありますしね。宮田様のご経験からのお話は説得力があります。まだまだお話しを伺いたいのですが、次週は宮田様が描く今後の展望、ビジョンについてお話を聞かせてください。

会社情報

会社名:株式会社ワングロース
本社:東京都大田区北千束一丁目65番1号
コーポレートサイト:https://onegrow.jp/
事業内容:・研修運営
      脳科学ベースの大自然アクションラーニング
      営業組織力向上研修
      キャンプde コーチング
     ・人事コンサルティング・人事顧問業務