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岩田 徹

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第4回 残留こそ最大の補強

2021/01/08

コロナウイルスに見舞われ開幕すら危ぶまれた昨年のプロ野球も、
福岡ソフトバンクホークスの4年連続日本一で無事に幕を閉じました。
しかもセリーグのチャンピオン読売巨人軍を破竹の4連勝で倒しての優勝。
万全の試合運びでの完勝に、地元大阪だけに阪神ファンの私の心は折れました。笑

この日本シリーズ開幕直前の時期にニュースになったのが、
トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を3回達成している山田哲人選手。
国内フリーエージェントの資格を有していたため、
ヤクルトに残留するのか、はたまた他球団への移籍の可能性もあり、
ヤクルトは残留に必死の交渉を続けていました。

結果、山田選手は残留を決断しました。
他球団から年俸9億円とも言われるオファーがあったそうですが、
ヤクルトと7年総額35億円という複数年での契約を結んだそうです。
選手生命に限りのある野球選手にとって、年俸額は生涯獲得賃金に大きく影響するため、
どこよりも高く自分を評価してくれるところに移籍する、という考えもあるでしょう。
ですが山田選手は残留を決めました。

残留決定後のヤクルト球団のコメントがタイトルにある「残留こそ今年度最大の補強だった。」というものでした。
来シーズンも山田選手の活躍を楽しみにしています。

〜中小企業の採用・人材育成のヒント〜

即戦力の人材が欲しいのは、どこの企業も同じです。
しかし即戦力人材の採用と同等以上に大切なのは、既存戦力の離職防止です。
長年手塩にかけて育成し戦力化している人材が離職をすることは企業にとって大きな痛手。
即戦力人材には他社からも強烈なオファーがあるでしょうし、独立起業する人もいるでしょう。
山田選手のように自社以上の破格のオファーを蹴ってでも社内に留まり戦力で居続けてくれる人材をいかに大切にできるか。強い絆でつながっていられるか。
既存戦力以上の即戦力人材の採用の難易度は非常に高いですし、破格のオファーも必要でしょう。
今一度、自社の戦力を再確認し、一人一人との関係性を見直すべき時でしょう。