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岩田 徹

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第1回 走らないサッカーから考える、できる人の特徴

2020/12/18

川崎フロンターレの躍進。「走らないサッカー」から見る仕事ができる人、できない人

Jリーグはご存知でしょうか?
2020明治安田生命J1リーグはコロナウイルスの影響もあり、長い中断期間を経て、過密日程ながらも順調に試合が進み、いよいよ明日が最終節。
そのJ1リーグで、今年、史上最強(最恐)とも言われ、4試合を残して史上最速で優勝したのが川崎フロンターレ。(弊社サンカクワークスは川崎フロンターレのサポートカンパニーとして応援させていただいておりますが、今年は試合後のストレスが溜まらず、お酒が進みます。笑)

その強さの秘訣は専門の方々の分析をお読みいただきたいのですが、個々の技術レベルの高さ、チームとしての連携、習熟度、戦術眼、選手層の厚さなど、挙げればキリがありませんが、とにかく今年は強い!
得点はリーグ最多、失点もリーグ最小。攻守に隙のない戦いを展開しています。
試合を見ていると感じるかもしれませんが、パスがとにかく繋がる、狭いスペースでもパスを通す、相手にボールを奪われない、パスだけでなくドリブルなど個人技でも相手を交わせる、など、見ていて楽しいサッカーを展開します。
これだけ至る所に選手が顔を出しパスがつながるので、さぞやたくさん走っているのだろう、と感じるのですが、実はリーグ18チーム中、走行距離は最下位。
11月までのデータで、フロンターレの1試合あたりの平均走行距離は109.714km。
平均走行距離が一番長いのは横浜Fマリノスで120.931km。
その差約11km。選手一人当たり約1km強もの差があるのです。
専門家曰く、「ボールを走らせるサッカー」と言うようです。

フロンターレから他チームへ移籍した選手がコメントしていましたが、「パスを繋ぐ概念が全く違う。」とのこと。
相手チームの選手からも、「フリーの概念が違う。」と言われるほど。
パスの出し手のスピード、方向、距離。
パスの受け手の体の向き、トラップの方向、ボールの置き方。
その全てを練習から意識し、相手ゴールに向かって逆算して、誰に、どのあたりに、どんなスピードでパスを出せば相手はパスを受けやすく、ゴールへ近くなるか。受け手は、どこに顔を出して、出てきたパスをどの位置で、どの向きでどこにボールを置いて次にどうするのか。
複数の選択肢の中から最適解を見つけてパスを繋いでいるそうです。
出し手も受け手もお互いに一瞬の時間を生み出すために繋いでいるのです。
受け手が次のプレーを選択する時間的余裕が生まれるからこそ、狭いスペースでもパスが繋がり、華麗なゴールシーンへと繋がるのでしょう。


〜仕事のできる人、できない人の違い〜

相手の時間を削減する人は仕事ができる人。
相手の時間を奪う人は仕事ができない人。
仕事の受け渡し、連絡のやり取り、質問に対する答え、作業レベル。
できる人は相手に無駄な時間を作らせません。他の仕事にすぐに移れる時間的余裕さえ与えてくれます。
阿吽の呼吸とも言いますが、ほぼ確認が不要なほどです。
逆にできない人は仕事の受け手に余計な時間を必要とさせます。
ミスは論外ですが、確認や手直し、目的や意図のズレの修正、作業のやり直し指示。。。
他の仕事を止めて、受けた仕事の修正、やり直しを指示し、さらに確認をする。
「気が利く」パスを出せる方との仕事は心地よいものです。
フロンターレのように、個々の仕事レベルの向上と、止める、蹴るの精度の向上を仕事でも進めていきたいものです。