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益田 和久

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第125回 コミュニティノート

2023/07/27

最近何かと話題になっているTwitterですが、「コミュニティノート」という機能が追加されました。
誤解される可能性のあるツイートに対して、他のユーザーが協力して「情報をより正確に理解するために役に立つノート」を追加できるというものです。
Twitterユーザーがコミュニティノートの「協力者」として登録し(現時点では登録制)、該当するツイートに対しての ”背景情報” を、「ノート」という形で返信します。
一定数の協力者から評価されると、当該ツイートに「コミュニティノート」が表示されるようになる、というシステムです。

タイムラインを観察しておりましたが、ノートの主旨は大別すると2種類。
補足情報(肯定的意見)かファクトチェック(否定的意見)ですが、イメージとしてはファクトチェックが多いような気もします。
表示されたノート自体の正確性や論理性が担保されているわけではないですが、ツイート(情報)の幅が広がることには違いありません。


これまでは誤情報やデマを発信するツイートがあっても、引用リツイートや返信で訂正を拡散する方法しかありませんでした。
このコミュニティノート機能により、これまでよりは情報訂正の告知や周知がやりやすくなりました。
コミュニティノートがあることにより、それが一定の抑止力になって、ユーザーが正確な情報発信を心がけるようになるのではと少し期待もしています。
また誤情報やデマの修正(訂正)だけでなく、「間違ってはいないけど誤解を招きそうな情報」に補足をして正確性を担保することもできますよね。

例えば健康食品の会社が「このサプリメントを服用すると10年若返ります」という配信をしました。
仮にその一文だけだとツッコミどころ満載ですが(苦笑)専門家や有識者が「必ずしも10年若返るというわけではないが、こういった理由から、同等の健康効果がある」というコミュニティノートを貼れば、情報の正確性は高まるわけですね。(ただし大げさなツイートをする会社への一定の疑念は残ります)

情報の正確性を高めることが期待されているコミュニティノートですが、先述した通りコミュニティノート自体の情報が誤っていたら、さらに混乱を生み出しますよね。
現時点では、一定数以上のユーザーによりチェックされ、支持が高かったものが表示されています。
コミュニティノートの評価は、Twitterのシステムからは独立しているようですので情報操作もなさそうです。
疑いだしたら切りがないですけどね。

SNSは一瞬のうちに情報が拡散されてしまいます。
長い文章を読まない傾向もあります。
匿名も多く言いたい放題、書きたい放題。
一部分を切り取ってもっともらしい文章を書くのはすぐにできます。
AIに学習させれば、いくらでも情報発信はできますね。

こんな時代だからこそ、受け手(読み手)の感性や知見はとても大事だと思います。
私もできる限り、自分と考えが違う方の情報を見るようにしています。
自分とは違う考えなので賛同できないことも多いのですが、それでも「そういう見方もあるか」「そこは気づかなかった」という気づきや学びもあります。
SNS社会を生きていく上で、情報は活用するものであり、情報に活用されないようにしないといけないなと思う今日この頃です。